介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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認められはじめた医療ソーシャルワーカー

2008-01-25 11:23:21 | 医療
【二木先生】
『医療改革ー危機から希望へ』(勁草書房、2007)を
読んでいます。
大学院で医療政策を専攻する院生でやっと理解できるか
という専門的な内容なので、このブログでは、要点だけをまとめながら読んできました。

今日は、
第4章の前半です。(p165-p172)
2006年の医療制度改革によって医療ソーシャルワーカーの位置づけがはっきりしてきたことを説明しています。
*後半は、介護保険法改正(2005)に関連するテーマで、次回に譲ります。

最初に、先生の簡単な自己紹介があります。
医療ソーシャルワークとの関連です。
・1975年から、東京でリハビリ医をしているときの病院ではすでにリハビリチームの中に医療ソーシャルワーカーがいたとのこと。
・先生のゼミ生の国家試験合格率は、5年間の平均で93%だとのこと。卒業生の3分の1は医療ソーシャルワーカーになっているとのこと。

【2006年医療制度改革の位置づけ】
・今後、5~10年間の医療政策の大枠が決まった。
・医療ソーシャルワーカーへの期待は高まる。
・医療分野に市場原理を導入する新自由主義的な改革はほとんど含まれていない。

【医療ソーシャルワークへの影響】
・医療費未払い困難者への経済的問題の援助が増加する。
・保健・医療・介護・福祉の各分野の連携が強まる。
・終末期のケアに医療ソーシャルワークも参画するようになる。
・2006年診療報酬改定で5箇所に「社会福祉士」が明記された。

【資格問題の進展】
・社会福祉士が医療分野でも通用する資格として認知された。
・2007年の社会福祉士法改正では、社会福祉士の定義が見直された。
・医療ソーシャルワーカー単独の国家資格化は、少なくとも当面はない。

【社会福祉教育の課題】
短期的な課題としては、
・国家試験の合格率を高める
・医療関係の科目を加える
・(医療ソーシャルワーカー志望者の)
  病院での「医療福祉実習」の履修を義務化する。

中期的な課題として、
マネジメント能力を高める。
これは、学部では無理で、
・専門職団体の研修
・専門職大学院
などによって担われるべきもの。

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