伊勢ー白山 道

集団では無く、社会の中で心身の健康を正しく個人で目指します

悲惨すぎると語れない

2007-08-06 18:59:27 | Weblog

昨夜11時40分からNHKで硫黄島の生還者の証言を特番
で放送されました。やはり、想像以上の地獄世界でした。
日本人3名の方が、60年間封印していた思いを涙を流し
ながら語っておられました。どの方も、80歳を越えていま
した。戦後半世紀の50年目では、まだ語ることが出来ない
内容で、とうとう60年を過ぎて、いよいよ、自分達が死を
何時、迎えても良い段階に来て、やっと少しだけ語る事が
出来
始めた感じでした。
はたして、硫黄島の出来事を隠したまま、死んで行っても
良いのだろうか・・・と、長年に渡り自問自答されていた様
です。他の悲惨な戦地からの帰還者は、まだ戦後色々な形
で、戦地の状況を伝え残して居ますが、硫黄島で有った
は、悲惨・凄惨過ぎて最近まで誰もTVで証言出来なかった
と感じます。それほどの地獄が、実際に有ったのです。
以前、私が聞いた話と合わせますと、最後のほうでは、
撃つ鉄砲の弾薬も尽き果ててしまい、それでも敵を倒す為
に、深夜に死体の下に潜り込み、敵兵が側に来た時に
急に起き上がり、日本刀で刺し殺したそうです。
その日本兵の姿は、ガリガリに痩せこけてボロボロの軍服
で、顔から腕から表面の皮膚が全て、火炎放射機の攻撃で
垂れ下がった状態で、目だけが光る鬼神のような姿だった
ので、米兵は恐怖で発狂した人が多数出たそうです。
この一人一殺の攻撃も、長く続いたようです。
森林が無い、土と岩だけの熱帯の島です。水がありません。
人間は死に際に水を飲みたがるそうです。死に水です。
水を満足に飲めないまま、半年以上に渡るトンネル堀の
重労働をした後の戦闘です。どれだけ、負傷して死ぬ時に
水を飲みたかったでしょうか
昨夜のTVも、大変な地獄図を伝えましたが、やはり一部が
カットされたようです。証言者の一人が、遺族の方に聞かす
事が出来ないことは有りますと、一言だけ話されている場面
が有りましたが、その内容は、今の平和な時代で証言すれ
ば、日本人にも理解されず、本人と家族を苦しめる事になる
でしょう。
今後も、表に出ず封印されて行くかも知れません。
60年経過しても、全てを語ることを拒絶させるような地獄
が、いつでも地上に出現し再現される現実が、今も有ります

先祖が命と引き換えに、残してくれた、今の平和な日本に
おいて、私達は社会の中で、自由に生きて行くだけなのに
毎日、沢山の人が自殺しています。
硫黄島の戦死者を思うと、例えどんなに惨めで、体も不自由
であろうと、這いつくばってでも最後まで生き切らなければ、
申し訳ありません。 
今日は、原爆の日でもあります。

生かして頂いて ありがとうございます

  
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コメント (35)
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