「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

イラン大統領葬儀に見る国際関係とアメリカ外交の失敗の歴史<2024.05.23

2024-05-24 20:25:11 | アフリカと中東

(1)イラン大統領葬儀に見る国際関係
イラン大統領葬儀、ロシアなど要人40人超参列 ハマスやヒズボラ代表も
By ロイター編集
2024年5月23日午前 6:10 GMT+91時間前更新
https://jp.reuters.com/world/security/QZP24532PJMADNMLLGYUPEPU3M-2024-05-22/
イラク、パキスタン、カタール、トルコ、エジプト、チュニジア、クウェート、サウジ
ロシア、中国、アルメニア、アゼルバイジャン

イラン大統領葬儀に参列する国々を見て思ったことがあります。
イスラム革命後、イランはアメリカと徹底的に対立してきました。
イランからパーレビ王朝とともに追放されたアメリカは、復讐しようとしてきました。
イラクをけしかけてイラク・イラン戦争を起こさせました。この戦争は8年くらい続きました。イラクの方が戦争に耐えられなくなり、停戦になりました。
イラクを利用したイラン潰しが失敗した後は、アメリカはイラン封じ込め政策を取ります。
今も続いているアメリカのイラン封じ込めです。

葬儀に参列国を見るとアメリカの封じ込めよりイスラムの同胞意識の方が勝っています。
それだけではなく、ロシアと中国も参列しています。

変わったところでは、アゼルバイジャンとアルメニアが呉越同舟で参列しています。
アルメニアは、長い間ロシアとイランを結ぶ陸の回廊でしたのでイランとは長い付き合いがあります。
アゼルバイジャンはトルコとロシアの対立関係が友好関係に劇的に変化したのでロシアともイランとも関係を深めつつあります。

それにしても不倶戴天の敵同士であるアルメニアとアゼルバイジャンが、なぜ同席しているのか❓
アルメニアとアゼルバイジャンの長い戦争が終結した後、両国の戦後の話し合いを仲介できる国がありませんでした。フランスが、しゃしゃり出ましたがアゼルバイジャンが「お断り!」しました。
和平の話し合いを仲介したのが、イランです。
だから呉越同舟しています。
イランは、アメリカが封じ込め政策を取ろうと、コーカサスと中東の地域大国です。
西側からは排除できても、コーカサスや中東では排除出来ません。
更には、代表を参列させるかどうかは不明ですが、北朝鮮とイランの関係も復活しつつあります。

ロイター
北朝鮮の金総書記、イラン大統領死去に哀悼メッセージ=KCNA
2024年5月21日午前 9:25 GMT+92日前更新
https://jp.reuters.com/world/security/M2WGUCIO5JOQDFS5K2TEDCVGVI-2024-05-21/

分かりましたね❓
アメリカが潰したい国と封じ込めたい国が、全部集合しています。
つまり❓
アメリカのイラン封じ込めは、既に破綻していると言えます。

(2)アメリカ外交の失敗の歴史
古くはベトナム戦争、南米におけるアメリカの非合法介入や謀略、レバノン、新しいところで、アフガン戦争、イラク戦争、リビアとシリアへの軍事介入。
全部、失敗しています。
そしてその後に出来るのが反米国家かアメリカに友好的でない国です。
失敗するたびに敵を作り出しています。

南米に反アメリカ的な国家が多い理由は、中南米へのアメリカの非合法介入や謀略が大きな理由です。
大体腐りきった独裁政権にテコ入れしてアメリカに従わせようとしたからです。
傀儡政権のイラク政府すら早くも反米的になりつつあります。
腐りきった独裁政権を自分の目的のために利用するのもアメリカ外交の特徴です。理由は、金でコントロールしやすいからです。
(今、またやってますね❓⇒ウク◎イナ・・これはわざわざ作り出しました!遣り損なったの⇒ジョージア)

結局、軍事力と資本の力を利用して他国を支配しようとする前近代的なアメリカ外交が常に破綻しています。

今、アメリカは何をやっています❓
ウクライナを手先に使ってヨーロッパを巻き込んで、ロシア潰しをやっています。
すでに半分、失敗しつつありますね❓

甘やかしてきた極道息子のイスラエルがガザの虐殺を始めましたが、止めることが出来ません。
アラブ諸国とイスラム諸国を、完全に敵に回しました。

アメリカが何かやれば、敵が増え味方が減る構図に変化は、ありません。
そのうちアメリカの仲間はヨーロッパと取り巻き位しかいなくなると思います。
既にそうなっているかもしれませんが・・・

日本もアメリカの尻馬に乗っていると、そのうちウクライナのようになるかもしれません。
なりそうな気配があるのが、心配です。
よく歴史や国際情勢の流れを見て考えるべきでしょうね❓

※関連記事
中国、今後もイランと関係強化 王毅外相が大統領死去受け高官に
By ロイター編集
2024年5月22日午前 10:23 GMT+92時間前更新
https://jp.reuters.com/world/security/EQLM74QI7ZLXXMGFIPLJWT75DE-2024-05-22/
プーチン氏、死去のイラン大統領称賛 下院議長に弔意伝達要請
By ロイター編集
2024年5月22日午前 9:37 GMT+93時間前更新
https://jp.reuters.com/world/europe/X5JJIH5EMFPXTNUCGHZ4VMXFIY-2024-05-22/


※関連記事目次
項目「アメリカ合衆国」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/6ea78b12b6512e36fbdc6eebd50f97ce

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イラン大統領搭乗ヘリ墜落事故の原因とパーレビ王朝の元皇太子<2024.05.22

2024-05-23 19:27:41 | アフリカと中東

イラン大統領死亡、墜落ヘリは1960年代開発の米国製ベル212…制裁下で部品調達困難
2024/05/22 00:28
https://www.yomiuri.co.jp/world/20240521-OYT1T50152/

記事を読んで呆れました。
イラン革命後、多分前パーレビ王朝時代のヘリを接収してその後も使い続けていたようです。
アメリカが、事故後変なことを言っていました。
「イランから援助の要請があったが、出来なかった・・」
事故の救助要請だと思っていましたが、違っていてこの旧式のヘリの部品を買いたい・と言うことだったようです。

イランでは、イスラム革命後多少は民衆の要求に譲歩した部分もあります。
しかし政治の実権を握る宗教指導者が頑迷固陋で、本来必要な様々な改革を阻害しているのだろうと思います。

イラン革命は1971年から1972年まで続きました。
パーレビ王朝を打倒した後、主導権争いが起きてその後宗教勢力が権力を握りました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%B3%E9%9D%A9%E5%91%BD

パーレビ王朝が、アメリカの援助を受け脱イスラーム化と世俗主義による近代化政策を取った反動で、新政権は極端なイスラム国家になりました。

宗教が政治の全ての基本です。
しかし現代は中世ではありませんから、それで上手く行くはずがありません。
無理やりそれで政治をやって国内を弾圧的に統治してきたのが、今も続いています。

宗教は、基本的に変化を禁止します。
だから、骨董品のようなアメリカのヘリのベル212を使用し続けてきたのであろうと思います。
大統領が乗るヘリは、これ!と決めたので革命後、これまで使用を続けてきたのでしょうね❓
しかも、天敵のアメリカに部品購入を頼む情けなさです。

宗教で国を統治する限界と弊害が見えます。
普通なら❓
ソ連との関係がありますから、ソ連から新型のヘリを買えばいいでしょう❓
古くなれば買い替えれば、いいでしょう❓
こんな常識的なことが、戒律により出来ません。

去年は女性のスカーフ着用をめぐり女子学生が死亡しました。イラン全土で抗議デモが吹き荒れました。
デモ参加者に逮捕者続出、死刑になった人もいると思います。
これを弾圧しているのが宗教警察であり、軍事的に支えているのが革命防衛隊です。

イラン革命は、イランを中世の宗教国家に引き戻してしまいました。

そこで、サウジの話が出てきます。
『2016年4月に発表された「サウジ・ビジョン2030」(社会・経済改革)<2024.05.22』
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/f054b99b0fabbee2ea7f0bdab2c6efb6

極端に宗教戒律が強かったサウジにも近代化の波が押し寄せ、皇太子が主導して社会・経済改革のビジョンが示されました。これが2016年です。
以後、サウジは急速な変化を遂げています。

イランの場合は、1960年代から1970年代にかけてパーレビ王朝が社会改革に取り組んでいます。
確かにアメリカの影響が強かったかもしれませんが、土着の政権です。もし、そもまま改革を進めればイランは西欧の良い部分を取り入れた近代的な中東の強国に成長していたかもしれません。
宗教革命は結果としてそれを阻害して、イランは今も宗教的戒律の強い遅れた閉ざされた国です。

自由化を進めようとした大統領もいましたが、宗教勢力に排除されました。
結果としてイランは、宗教独裁軍国主義国家になりました。国内の不満を抑えるために外国に敵を作り徹底的に対立します。そして周辺国の内紛に介入し、常に地域を不安定にします。
イラン国民の多くは、それを望んではいないと思います。

まだいたのか❓
『元皇太子がライシ師非難 イランの体制転換訴え』
2024/5/21 10:16
https://www.sankei.com/article/20240521-WYJSYF4F3JNJTNGZ6WWNYPVNHE/

パーレビ王朝の元皇太子がまだいます。
その影響力を恐れたから、イランは一層宗教独裁を強めたのかもしれません。

今のままでは、全ての人が不幸です。
宗教独裁から合議制の世俗主義の政治に変えていかないと21世紀、イランが発展することはないと思います。
歴史もあり国土が広く、国民の数も多く資源もあります。
イランが普通の国家になれば、自然にイランは発展していくと思います。
イラン国民のために、残念ですね❓

※関連記事目次
項目「アフリカと中東」の目次①
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/8e2281cde3859a8659b62d9f1680c9d2

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2016年4月に発表された「サウジ・ビジョン2030」(社会・経済改革)<2024.05.22

2024-05-23 19:24:29 | アフリカと中東

サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子には、毀誉褒貶があります。
しかしムハンマド・ビン・サルマン皇太子が主導して2016年4月に「サウジ・ビジョン2030」という社会・経済改革を発表しました。
以後、サウジでは急速に社会変化が起きています。
中でも女性の社会参加を認めることでは大きな進展があったと言えます。
宗教的戒律の厳格なサウジでこのような様々な改革が実現しつつあることは、驚きです。
サウジ社会も成熟してこのような変化を容認する社会的合意が生まれたのでしょうね❓
(この記事は次の記事の補足説明です)

以下、その例です。

サウジで初の水着ファッションショー 「歴史的な瞬間」
2024年05月20日16時32分
https://www.jiji.com/jc/article?k=20240520045953a&g=afp
「美ラクダ」コンテストに女性初参加 サウジ
2022年1月10日 15:28 発信地:ルマ/サウジアラビア [ サウジアラビア 中東・北アフリカ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3384356
メッカ大巡礼、男性「後見人」なく女性だけでの参加可能に サウジ
2021年7月21日 15:19 発信地:メッカ/サウジアラビア [ サウジアラビア 中東・北アフリカ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3357687?cx_part=related_yahoo
聖地メッカとメディナの要職に女性10人任命、サウジで異例の人事
2020年8月17日 20:03 発信地:リヤド/サウジアラビア [ サウジアラビア 中東・北アフリカ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3299521?cx_part=related_yahoo
サウジ初ドッグカフェ、イスラム保守社会の愛犬家の憩いの場に
2020年10月4日 19:15 発信地:ホバル/サウジアラビア [ サウジアラビア クウェート 中東・北アフリカ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3308070?cx_part=related_yahoo
路上に出る準備をするサウジの女性バイクライダーたち
03 Feb 2020 11:02:11 GMT9
https://www.arabnews.jp/article/saudi-arabia/article_8858/
サウジで女性ドライバーが初レース、夢は「ルマン出場」
2019年12月4日 8:30 発信地:ディルイーヤ/サウジアラビア
https://www.afpbb.com/articles/-/3256553?cx_part=related_yahoo
サウジアラビアで女性の運転が解禁、抑圧の象徴に風穴
By Reuters
2018年6月25日午前 10:54 GMT+96年前更新
https://jp.reuters.com/article/idUSKBN1JL05D/
女性の運転解禁間近のサウジ、ファッション誌表紙写真が物議 運転席に王女
2018年6月1日 8:45 発信地:ドバイ/アラブ首長国連邦 [ 中東・北アフリカ アラブ首長国連邦 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3176776
女性の運転解禁間近のサウジ、人権活動家7人を逮捕
2018年5月20日 11:24 発信地:ドバイ/アラブ首長国連邦 [ 中東・北アフリカ アラブ首長国連邦 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3175266?cx_part=related_yahoo
壮観華麗!女性ライダーがエッフェル塔前に大集合
2014年3月10日 17:48 発信地:パリ/フランス [ ヨーロッパ フランス ]
https://www.afpbb.com/articles/modepress/3010101?act=all&cx_part=carousel&cx_position=1&pid=13310069


※関連記事目次
項目「アフリカと中東」の目次①
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国連総会がパレスチナの国連加盟を支持する決議案を採択、そして非常に良くない記事の書き方<2024.05.12

2024-05-12 10:44:20 | アフリカと中東

国連総会、パレスチナの国連加盟を支持する決議案を採択 安保理に加盟の再検討求める
2024年5月11日
https://www.bbc.com/japanese/articles/czq5428980zo
パレスチナ加盟を支持 決議採択、日本など143カ国賛成―国連総会
2024年05月11日06時54分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024051100019&g=int
反対 アメリカ、イスラエルなど9か国
棄権 25か国、英国やドイツ
賛成 日本・フランス・スペイン・韓国・オーストラリアなど143か国

これまでは、ユダヤ・ロビーの政治力と資金力を恐れてイスラエル支持の姿勢だったヨーロッパの多くの国も棄権に回ったようです。

やはり市民の声が政治を動かしたと言えると思います。
学生たちがアメリカとヨーロッパで抗議活動を展開しました。もちろん一般市民の抗議活動も去年から続いています。
これまでアメリカとヨーロッパの主要国は、それを無視してきました。しかし市民の反対の声を受け入れざるを得なくなったようです。
そのようなアメリカやヨーロッパ主要国の態度が、イスラエルのガザ市民の虐殺やヨルダン川西岸の入植の強行=土地の収奪を許してきました。
誰が見てもイスラエルが極悪なのは分かります。
しかし、アメリカとヨーロッパの主要国はイスラエルの非道なふるまいを許してきました。

世界の多くの国が、「それはダメだ!」と言いました。
大きな進歩と言えます。
しかし、それには多くの犠牲も出ました。

※イスラエルの反応
「米大学は憎しみと反ユダヤ主義で汚染」 イスラエル大統領
2024年5月3日 14:42 発信地:エルサレム/中東・アフリカ [ イスラエル 米国 北米 パレスチナ自治区 中東・北アフリカ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3517810?cx_part=related_yahoo
ユダヤ人は「孤立」も辞さず ネタニヤフ氏
2024年5月3日 12:40 発信地:エルサレム/中東・アフリカ [ イスラエル パレスチナ自治区 中東・北アフリカ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3517799?cx_part=related_yahoo

※イスラエルは、憎しみとシオニズムに汚染されていると言い換えるべきでしょう。
これが世界中で「ユダヤ陰謀論」が大昔から囁かれ、そして消えない理由です。
ネオナチが消えないのも同じ理由があると思います。

※世界市民の抗議活動の一部
反イスラエル、祭典に影 「ユーロビジョン」決勝―スウェーデン
2024年05月11日23時51分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024051100376&g=int
欧州の大学でも反イスラエルデモ拡大
2024年5月8日 11:04 発信地:アムステルダム/オランダ [ オランダ ドイツ フランス スイス ヨーロッパ イスラエル パレスチナ自治区 中東・北アフリカ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3518307
メキシコ最大大学で親パレスチナデモ
2024年5月3日 17:50 発信地:メキシコ市/メキシコ [ メキシコ 中南米 米国 北米 イスラエル パレスチナ自治区 中東・北アフリカ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3517830?cx_part=related_yahoo
イスラエル寄り外交姿勢に不満、米政府職員の抗議辞職相次ぐ…「内側から何を言っても変わらない」
2024/05/12 05:00
https://www.yomiuri.co.jp/world/20240511-OYT1T50193/


イスラエルに対する抗議活動とパレスチナへの連帯は、もう社会運動と言うべきレベルにあります。
これまでイスラエルを支持してきた国ほど、その傾向が強く見られます。

※さて、メデイアの報道に対する疑問
反対した国と棄権した国の国名をほとんど記載していません。国連総会で投票されているのですから、隠されているわけではありません。
私は、反対した国と棄権した国の国名を知りたいと思います。
普通にネットの記事を見ると国名が隠されています。
おそらくその多くは、ヨーロッパの国でしょう。
ここで反対票を投じた国は、イスラエルの同類です。
棄権した国も似たようなものです。
なぜ、隠すのか❓

日本国民にその国名を伝えるのがマスコミの使命だと思いますが❓

※日本のマスコミは、全部同じ書き方です。
その理由は、何❓


※関連記事目次
項目「アフリカと中東」の目次①
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アフリカの旧フランス植民地諸国で軍事クーデターが連続した理由<2024.05.03

2024-05-03 08:31:58 | アフリカと中東

やはりフランスが植民地搾取的な経済構造を維持してきたのが、理由の一つだと思います。
これらの国々の多くには、欧米が民主主義的だと称する政府がありました。選挙をやるから民主主義的だという論理です。しかし、選挙など東ヨーロッパ諸国の一部ですら政府に操作されています。(例、モルドバ)
親欧米的であると、全部民主主義国家になります。
ウクライナもそうですね❓
どうみてもアメリカの傀儡の過激民族主義者が政府を乗っ取った半分軍事独裁政権です。
これも民主主義国家だそうです。
世界の民主主義をロシアから守る正義の味方だそうです。

アフリカの旧フランス植民地諸国でも同じ構造があったのだろうと思います。
フランスは、クーデター後どの国からも追い出されました。アメリカも同様、退去を迫られてニジェールでは、やや揉めましたが結局、撤退しました。

大体、これらの国々がその後頼るのがロシアです。
ロシア政府の現地(軍事的)代行機関であるワグネルが現地政府に協力して、活動します。

何の活動をするのか❓
これがフランスやアメリカがボイコットされる2番目の理由で、こちらの理由の方が比重が大きいと思います。

シリアから逃れたイスラム過激派が、サハラ砂漠を超えてサハラ砂漠の南の国々を荒らしまわっています。
アメリカとフランスは、テロ対策を名目に駐留していながら、ほぼ放置しているか有効な対応をしません。
自分たちの利権を守るために駐留しているのではないのか❓と、疑われても申し開きは出来ません。

このような経緯でアフリカの旧フランス植民地諸国で軍事クーデターが連続し、半分欧米の傀儡の「民主主義的な政府」が追放されたと言うわけです。

しかし傀儡政府を追放しても、イスラム過激派がいなくなる分けではありません。
そこで革命政権はロシアを頼ります。
ワグネル部隊(現在はロシア国防省の他の民間軍事会社)が現地入りして様々な支援を行います。
武器弾薬は、ロシア政府が支援するのだろうと思います。
ポイントは、ロシアの支援には基本的に「ひも」が付きません。欧米のように利権目当てではないと言うことです。
もちろん、ロシアの影響力が及ぶことは目的です。

ワグネル部隊は、現地の政府軍に軍事教育をしたり訓練を提供します。そしてある程度戦闘力が付いた段階で、ワグネルの部隊も参加してイスラム過激派と戦います。

この部分を欧米は、残虐行為だとかいちゃもんを付けて非難します。
しかし、欧米がイスラム過激派と戦わなかったからワグネルが現地軍と協力して戦っていることは、無視します。
そしてロシアとワグネルを悪者にします。
だったら❓
欧米がやれよな!の話です。

それが以下の記事です。
『米英、ブルキナファソでの民間人虐殺に「深く懸念」表明し調査要求』
2024/4/30 09:00
https://www.sankei.com/article/20240430-SK4QWG7LFJMIFBP7KMYYKKYD34/
ブルキナファソ政府が民間人を虐殺したと非難しています。
しかしブルキナファソ政府が攻撃したのは、その付近に陣取っているイスラム過激派です。

それを書いたHara Blogの記事。
2024年05月01日05:45
『マリ、ブルキナファソ、ニジェール情勢 ワグネルが武装勢力を排除』
http://hara.livedoor.biz/archives/52338841.html

こちらは、ロシア側の情報です。

どっちかが、嘘を言っています。
どちらが嘘を言っているのかは、上記の内容を読みご自分で考えてください。

プロパガンダやフェイクニュースを簡単に事実だと受け止めるのは、止めて欲しいと思います。少なくとも双方の主張を聞くぐらいは、してほしいと思います。
そしてロシアの主張は、封殺されることが多いです。
あるいは、フェイクニュース扱いします。

※参考記事
米軍、チャドからも一部撤退へ
時事通信 外信部2024年04月27日16時46分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024042700374&g=int
米軍、ニジェール撤退へ クーデター後にロシア接近
2024年04月20日11時06分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024042000261&g=int
米との軍事協力破棄 ロシアに接近―ニジェール
2024年03月17日14時01分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024031700220&g=int
米との軍事協定破棄のニジェール、ロシアの兵器と軍事教官到着 西アフリカで影響力拡大
2024.04.13 Sat posted at 12:55 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35217734.html
旧植民地におけるフランスの影響力の衰退、ガボンのクーデターで露呈
2023.09.06 Wed posted at 20:15 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35208761.html

※なぜ、アフリカの旧フランス植民地諸国で軍事クーデターが連続したのか❓
それらの国々が大抵ロシアに援助を求めるのは何故なのか❓
理由があるはずです。


※関連記事目次
項目「アフリカと中東」の目次①
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/8e2281cde3859a8659b62d9f1680c9d2

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