植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

公営だったら自粛しないんだ (* ̄- ̄)ふ~ん いいの?

2020年03月31日 | 時事
 ゴルフ仲間から、ゴルフの例会中止メールが来ました。彼の勤める会社の関係先で武漢肺炎に感染者が出て、不要不急の外出禁止令が出たそうです。その中にはゴルフも含まれていたようです。
 書道の教室は、4月は中止しますと先生から連絡がありました。今月の月例飲み会も、車のオーナーズゴルフコンペも中止になりました。地元町内会の寄り合いまでも急遽中止であります。
 ワタシ達フツーの庶民の普段の生活にも随分と変化や制約が出ています。マスク騒動からトイレットペーパー不足、食料買いだめなどに加え、スーパーや百貨店、各種施設の休業・閉館など自粛ムードはどんどん浸透し、不便で不安な生活を強いられていますね。

 あの、ホリエモンさんは、ついこないだまで、積極的に屋外での行動を推奨し、自身でもイベント・講演活動に余念が無かったのに、志村けんさんの訃報を聞いた途端「もーやーめた」と手のひら返しであります。実業家目線で、経済活動(金儲け)優先の考え方が知り合いが急逝したのでビビった(命が惜しい)としか思えません。

 その点、先日は、大相撲が無観客で開催されていました。国技なので特別扱いなのでしょうか。野球からサッカー、それ以外にも軒並み試合の中止や延期が決まっていますのに。
 今、公営ギャンブルの関係者が、減収で頭を痛めているのだそうな。実際は競馬も競輪もボートレースも無観客で行っているのだそうですが、こういうのは不要不急には入らないのでしょうかね。無観客ならなんでもやれるのでしょうか。民間が瀕死の状態であえいでいるというのに、ギャンブルだけは公営なので曲がりなりにも実施できるのですな。当然、胴元である団体・自治体、選手・競技関係者の収入を考えれば、少しでも興行したいと考えるのでしょう。自分たちさえよければという思考が透けて見えます。
 パチンコ店も、いまだに営業中でありますな。業者にとっては多少の売り上げ減にになってもお店は開けないと死活問題なんでしょう。

 にしても、ギャンブルは「不要不急」の代表選手だと思いますが。

 ワタシが、まだ学生の頃目にした新聞に「刑務所で流行する謎の死の病気」という記事があったのを今でも思い出します。これが免疫不全症候群(エイズ)でありました。後に、サルが自然界で持っていたウィルスが人間にうつったことがわかりました。麻薬常用者・ゲイ・不特定多数の性行為がその主な感染ルートということも。
 その時、ワタシは、自然に逆らって不道徳で反摂理的な行為を行うようになった人類への「神からの警告」であったと感じました。

 今回の武漢肺炎、中国での実態は不明であります。しかし、そこから世界に拡散し始め、今に至るまでの経過を、子細に見ると顕著な傾向が読み取れます。
 それは第一に「贅沢」が広げた病気です。クルーズ船がその象徴で、海外旅行や観光者が宿主として世界にばら撒いた感が強いのです。更に、「不要不急」のイベントや飲食がこれに拍車をかけました。藤浪晋太郎の感染、志村さんの罹患も不用意なお酒からであります。日本人のほとんどが、深夜まで営業するクラブ・バーには縁がありません。海外旅行、ライブ、ギャンブルも然り。確証はありませんが、北海道での爆発的な感染も、実は有数の歓楽街「すすきの」での遊興が密接に関係していると踏んでいます。
 半数の人が、「どこで感染したか」特定できないという事態になっているのは、それが口に出せない場所であった可能性もあるのです。

 一般の方々が自粛し、個々の対策をしてもなお、感染者数の急激な増加は避けられない情勢です。それは、そうした初期的な感染源になった人の家族や医療従事者がとばっちりを受け、院内感染・家庭内感染を引き起こした結果なのですね。逆に言えば、普通の生活をしている人々にとっては、無縁の感染症であった可能性が高いのです。「あった」と書いたのは、それを超えて、一般に感染するリスク(潜在的な感染者)が急増したからです。

 あのエイズと同じく、今回のウィルスは、繁栄と放蕩、贅沢三昧を続ける思い上がりの人類の文明に対する警鐘ではないかと思います。発生源が、俄か成金とも言える爆買い中国にあったのはその証。世界の大都市が封鎖状態になりつつあるのもそうです。そして、この未曽有の恐怖をもたらす疫病は、不要不急の戯れ事に狙いをつけた「大都市だから蔓延する病」と考えていいのでしょう。
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準中級者のぼやき 筆は値段ではない

2020年03月30日 | 書道
 関東に積雪がありました。昨日の季節外れの雪は、温暖でなる当地でも霙が落ちてきて、最低温度2度まで下がりました。今朝もまだ5℃の寒さであります。咲きかかったバラの蕾も、芽吹いてきた若葉も引っ込むようなお天気です。

ヤフオクでの爆買い(笑)が一段落して、心静かに書道に専念しております。様々な種類の紙と安物から高級筆まで、筆が使い放題なので、ひたすら書けばいいという恵まれた環境ですね。とはいえ、いまだ、準中級者でありますから、日によって出来栄えや調子は随分差があります。数日前に「紙頼み」のブログを載せました。

 紙一つでも書の出来は大幅に変わります。先日落札した書道用半紙「特 白蘭」4束が届きました。手漉き因州和紙です。非常に期待したのですが、現物は「半切」でした。オークションの説明は「半紙」でしたよ。半切、条幅用紙あるいは画仙紙とも呼びますが、作品用で一般的に使われる縦長用紙であります。これが1束に100枚入っていまして、正式には書道では「1反」と数えます。半紙の場合は、まとめて買う場合通常箱入りで1000枚ないし2000枚入りです。つまり、半紙4箱ではなく、半切4反が届いたのです。欲しいのは普段練習で使いたい上質の手漉き和紙でしたので残念。

 練習とは言え、機械漉きの安い紙は字がうまくなりません。明らかに下手に見えます。(本当です) いい紙がだてに高いわけはないのですよ。技量はともかくも、少しでも上手に見える字が書きたい、というのが準中級者の心理であります。半紙は数千枚の在庫があるので、すぐには困らないので、またそのうち良さそうな(安い)半紙をヤフオクで見つけたいと思います。

 それで、更に字の巧拙を左右する筆のおはなし。
わが師である藤原先生によると、いい筆かどうかは「値段でも、筆管(軸)でもないのよ」ということであります。中国の筆(唐筆)は鋒と呼ぶ筆の毛の部分の質や細工が粗末なものが多いので、筆管を竹や銘木にして仰々しく命名し、ごまかしているのだそうです。日本の筆(和筆)は、高価なものは数十万円します。中国長江で飼われる若い雄山羊の髭を使った細嫩光鋒(さいどんこうほう)の毛が最高級と言われています。管にそういう毛の種類を書いているのは高いのですが、実際は何の毛かは確かめようもないのですね。

 オークションで手に入れた5万円以上もするような筆から、数千円の筆まで、とっかえひっかえ使って書いています。いろいろな書体、いろいろな書道用紙に試して書くうちにだんだんとわかってまいります。
 やはり、値段はあてになりません。筆は、たいていは定価が小さなラベルに書かれて筆管に張り付けてあります。高い筆は古くてもはがれずに残っている確率が強いので(なんとなくワカルナー)、ヤフオクの中古筆でも元値が分かるものがあるのです。前述の最高級の羊毛筆などは、長鋒(筆管が細く筆の毛の長さが長め)が多く穂先の微妙な味わいが出せる書道家とか上級者の方が好むようです。しかし、ワタシら中級者以下にとっては扱いが難しいのです。短鋒はその逆で、筆の軸が太く、穂先が短いのです。
 また、当然筆の大きさによって貴重な毛の使用量も変わりますから、大筆の方が値段は高くなるのです。
 羊毛のほかには、鼬(いたち)、馬、タヌキの毛を用いますが、これらは剛毛筆といい、羊毛と混合して仕立てたものを兼毫筆と呼びます。

 中国では筆の要素を4徳と言うそうです。穂先がとがっている「尖」、まとまりがあって毛が揃っている「斉」、穂先が円錐形でいびつにならない「円」、程よく弾力があり滑らかに運筆出来る「健」。こういう要素が揃っている上質の筆の中から、書体によって長鋒・中鋒・短鋒、更には毛の種類を選ぶという訳ですね。
 因みに最近では、ワタシにとっては羊毛と鼬(または馬)を組み合わせた兼毫筆が書きやすいように感じています。中でもお気に入りで書きやすいのが、元値不明のプラスチック製軸の兼毫筆、恐らく2,3千円でしょう。つまりワタシにとってはこのレベルの筆で上等なのでありますな。



 そうして、最も適した筆と上質の手漉き和紙を駆使して、毎日コツコツと書いてこの程度です。上級者への道はまだまだはるか遠くであります。
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木っ端拾いの材木流し

2020年03月29日 | 時事
 「明日ありと思う心の仇桜」 このタイトルで昨年の3月28日にブログを書いていました。このフレーズをよく口にしていたのは、以前勤めていた金融機関でお仕えした役員支店長であります。頭脳明晰・博学でエネルギッシュな方でした。「夜半に嵐の吹かぬものかわ」と続いて、花は散りやすく、桜の季節には、明日があるなどと、迷わず花を見に出かけるものだという意味ですが、この支店長は、先延ばしにしないで出来る仕事は残業してでも終わらせる、というのが口癖でした。

 その支店長のもらした言葉がいまだに忘れられません。
「木っ端拾いの材木流し」というフレーズでした。何の件で言われたのかはとおうの昔に忘れましたが、目先の利益を逃さぬように追っかけているそばで、本来大事にすべき価値のある材木がドンブラコと流されていく、という話ですね。ウチの家内は「爪で拾って、箕(み)で零す」と口にします。「箕」というのは手箕とも言って、昔は竹で編んでいました。穀物から土・肥料に至るまで両手で持ち運べる便利なざるですね。こぼれたお米や小豆などの小さな作物を勿体ないから指先で拾っているうちに誤って箕ごとひっくり返すという徒労・無駄な作業のことを呼びます。

 ちゃんとした言葉では、「小利を得んとして、大利(たいり)を失う。」と中国の「貞観政要」にあります。我が国で昔から、一文惜しみの百知らずとして目先の利益に拘ることの愚かしさを戒める言葉があり、古今東西、あるあるなのでしょう。

 今回の武漢熱は、底知れぬ脅威を世界に与え、リーマンショックどころか「世界恐慌」の再来と恐れる人も出てきています。その起源から経過を思い起こすと、当事者や責任者そして為政者の「小利」が、現在の事態を引き起こしたものだと誰でもわかりますな。武漢での未知のウィルスの出現を隠し、病気をデマ扱いし、当事者たちが自分の責任逃れをしたその時点で、もし世界的な影響や損害を判断して、情報開示と初期の拡散防止を徹底していたらこんなことにはなりませんでした。

 国賓を招くために、あるいは国内の観光業者・旅行関連業界の利益を優先して、中国からの旅行者の大量流入をゆるしたのもそう。オリンピック開催に拘り、感染者の見た目の数を抑え込むために検査の実施、件数増加を渋ったのも、報道で「大した病気ではない」と楽観論を流したのもそう。一時的に経済を止めることなどできないと、頭から抜本的な対策をとることを放棄しました。

 結果として、どんどん事態は悪化しています。もう、見えざる敵、そこにある脅威が日本人の心と生活を脅かし始めました。もはや、早期に終息する、とか重篤化・死亡率が低いとかののんきな論調は見られなくなりました。遅いんですよ、もう。目腐金をばら撒いても、死んだ人は生き返りません。潰れた零細企業が元に戻ることもありません。
 
 これから、緊急にやるべきことは、生命維持・心肺装置の大量生産、抗体・治療薬開発製造、大規模な患者収容・隔離施設の確保です。全国の公的施設を一斉に改装・改築して、病床や治療設備を突貫工事で作るべきなのです。勿論、濃厚接触者用の待機施設も必要です。箱モノ好きのお役人さんが、津津浦浦に建てた保養施設やらナントカ館などを今から、医療・隔離施設化して、来るべき爆発的感染と医療破綻に備えるのですよ。自衛隊だって、実際何もやっていないに等しいですね。昨日あの横浜港のクルーズ船以来2回目の出動だそうですよ。

 医療関係者不足は仕方がありません。でも、少なくとも消毒・清掃・保安・雑用の助けとなる人手はいくらでもいますな。専門知識が無くても、医大生・看護学校生を動員している国もあります。元、看護師経験者を募ることもあるのでは。
 
 弱者対策、これはもう市役所が窓口で、食料配布しかありません。配給でも炊き出しでもいいのです。閑古鳥の飲食店の従業員や大将を動員すれば、飢え死には避けられるし、零細飲食店の救済にもなります。年金生活者でも、きちんとした正規雇用者なら、わずかな一時金など当てにしてませんよ。真に必要とする人だけに手厚く金を回すことで足ります。そうした、考え得るすべての策を尽くして目の前の脅威に備える、それしかありません。

 中小企業対策無利子融資だとか、終わったらV字回復だとか、根拠もない口先だけのあの方の言葉が空しいなぁ。
 目先の目くらましみたいな政策を並べて木っ端を拾う暇が有ったら、先を見据えて、最も大事な感染拡大を止める、病人を救うため医療崩壊を避け医療体制の拡充バックアップを優先し、人の命という材木が流れないよう手立てを講じる、それが一番だと思うのです。

 

 
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こんな時だけ目立つようではしょうがない

2020年03月28日 | 時事
 昨日は冷たい強風が吹き、夜半には相当な雨が降った模様であります。今朝はといえば、空気が生暖かく、やはり風が強く吹いております。明日は、関東方面でも積雪があり得るとか。これからの荒れる日本の動向を暗示するかのような週末の朝です。

 今日からは、大都市部では「外出の自粛」要請が適用されます。神奈川県も不要不急の外出は控え、出来得る限り自宅で待機ということです。現下の状況はまさに、緊急事態でありますから当然というべきでしょう。世界が大混乱し、主要都市が封鎖同然というのに、先の3連休、あちこちに日本人が出回り、花見に興じる姿が、異様な姿として海外に配信されたのも影響していますね。

 しかし、相変わらず強制のない「お願い」ベースで、不要不急の尺度も曖昧なまま、市民の判断にゆだねるという緩さは変わりません。週末だけ自粛しても、また平日当たり前の経済活動が行われれば、大勢に影響はないように思われます。あくまで、国民に対する引き締め効果を狙っているのでしょうが。

 オリンピック延期が決まり、重圧から解放された小池都知事が久々に存在感を発揮しております。もともと派手なパーフォーマンスと、歯に衣着せぬ物言いで政治家として頭角を現した方ですが、豊洲移転問題でしりすぼみになり、希望の党の選挙敗北以来やや大人しくなっていました。
 都内感染者増加を表に出さないというくびきが取れてコロナ肺炎対策が最重要課題となった今、彼女の表情ががらりと変わりました。目に光と強さが戻ったようにみえます。持ち前の合理性とリーダーシップを出してこの難局を打破して欲しいものだと願います。

 この自粛の要請に、あのせんだみつおさんのインタビューが話題になり、バッシングを受けています。偶然つけたテレビでこのかたのお話を聞きました。やはり、その的外れで空気を読まない、放言ともつかない発言は、公共電波に乗る知名人の意見としてはお粗末でした。この人のサービス精神がなせる業かとは思いましたが、飲み屋の与太話のように、「具合が悪きゃ自粛するが、どこも悪くないのででかけますよ、寄り合いが多いんですよ」なんて言っちゃ、身内からもお叱りが出るでしょう。

 空気が読めないのは、どこぞの首相夫人と同じですが。これらの話は実は他愛ない個人の資質や小さなミスの部類なのです。取り立てて騒ぐこともなく集中砲火を浴びせるほどのことはありません。ましてや、国会で質疑の的になるような話ではないのです。
 ただ、夫人に関しては、森友の職員自殺問題があり、パンデミックが現実のものとしてある中で、迂闊とか無神経にもとかで済まされない深刻な事象だとも感じます。大事な時(森友問題で大騒ぎした時)は雲隠れしておいて、国民に自粛要請だしたら、人を集めて飲み会!!少なくとも、総理は「レストランの中の敷地だからいい」とか「酒を飲んではいけないのか」などと愚答するのではなく、夫人に代わって深く頭を下げ、あの遺族やウィルス被害で苦しむ多くの感染者・自営業者・パート従業者に対して陳謝すべきだと思うのです。
 
 志村けんさんも、武漢肺炎に罹り、闘病中だそうです。彼には悪いけれど、国民が身近に肺炎の危機を感じるきっかけにもなりました。誰でも知っている有名人が延命装置を装着してICUで死地をさまよっていると思うと、怖さが伝わってくるのです。彼はヘビースモーカーで、肝臓を悪くするほどの酒好きと聞きました。何度か大病もして、本来はもっと若いころから自分の健康に気を遣うべきだったのではないでしょうか。今回もどうやら、飲み歩いた先でウィルスに冒されたようです。あえて言いますが、自業自得なのです。物事には原因があって結果があります。病気は、本来ほとんどが避けられるもの。70歳にもなって、夜遊びして病気になっても同情する人は少ないでしょう。
 人の不幸を喜ぶ趣味はありませんので、快癒してもらいたいとは思いますが。
 

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気をつける「密」は三つではないのでは

2020年03月26日 | 時事
 まだ、ワタシが現役でバリバリ働いていた頃(笑)、会社の新年度計画にやたらと聞きなれないカタカナが登場するようになりました。イノベーションとかセグメントとかのビジネス用語です。レバレッジドリース、デリバティブ取引など言われるたび、こちらの勉強不足を棚に上げて、日本語で言えや、とかぶつぶつ文句を言っておりましたなぁ。

 お客さんや、会社の人間と話すとき、やたらとカタカナを連発する人がいましたね。小難しい言葉や、耳慣れない英語を使うのは、一つには、自分の優秀さや優位さを誇示する場合が多いように思いますな。私は、あちらの生活が長くて、とかビジネススクールで専門的な勉強しました、みたいな。ま、こちらも分かったようなふりをしてうなづいたりするのでどちらもどっちというところですが。
 もう一つの目的は、論点をずらしたり、相手をけむに巻いたり、都合悪いことををはぐらかすことにある、と感じます。目新しい言葉を使うことで、相手の常識や経験を埒外に置いてよくわからない説明をするのです。IRとかAIとか、最近はやりの言葉を頭文字で呼ぶようになると要注意です。

 武漢肺炎で、政府・省庁関係者が、唐突に横文字を並べ始めました。最初は、パンデミック、これはある程度衆知された言葉なので、さほど違和感はありません。ところが、「インバウンド(海外からの渡航者)」「オーバーシュート(行き過ぎ・感染爆発)」「クラスター(集団感染)」などと言い始めました。マスコミも真似して、報道番組で使いだして、えらく聞きづらい会話をしております。
 さすがに、一部の放送局では気にして日本語に置き換えて解説しています。河野太郎さんも、ちょっとクレーム付けてますね。

 都知事が「ロックダウン」と仰ったのはもう、外国かぶれのこの人の得意技でお約束でありますから目くじら立てても仕方ありませんかな。

 いつも思うのは、人々の会話=コミュニケーションは、お互いに分かりやすい言葉で話すことが大事だということです。相手のレベルや立場・気持ちを考えてその人に適した話をするべきだと。いかに勉強して難しい言葉を知っていても、相手が理解できなければ無意味というものです。平易で簡明な言葉、しかも古来から使われる日本語を用いるのが本来の姿であろうと思います。
 テレビで、したり顔でアジェンダとかコミットメントとかを使う自称識者・解説者を見るとイラっとするひとも多いでしょう。

 いずれにしても、メディアや国民の前で、聴きなれない横文字を連発する政治家や役人がいたら、要注意であります。言葉を弄んで本質を隠そうとしている意思を感じます。
 ここ数日で、急に三つの「密」を避けようと言葉の語呂合わせをテレビで紹介してますね。武漢肺炎にかからないために「密室」「密着」「密集」を避けてくださいと呼びかけています。今回の世界的なパンデミックの原因にもなっています。

 しかしもう一つ大事な「密」を忘れてはなりません。
それは「秘密(内密)」であります。中国当局が謎の肺炎を隠した秘密主義が根源でありましょう。WHOの発表は中国との密談があったに違いありません。習近平さんを招くために多数の中国人の入国を素通しにしたのが感染拡大の主因というのが公然の秘密であります。オリンピックの開催を実現するために、検査を拒み、感染者数を秘密にして少なくみせかけたことも、有効な対策の遅れにつながりました。

 秘密の「密」は、為政者の蜜の味でしょう。国家を維持し国民を守るために「秘密」にしなければならないことはあるでしょう。漏洩が国の安全、利益に損害を与える恐れのある情報を含む行政文書を機密文書(極秘文書)といいますね。

 我が国では、自由に出したり消したり書き換えたりできるそうでありますが。
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