(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)
山形県新庄は日本を代表する白いお山、鳥海山と月山の両方が見える贅沢な場所だ。
この両山は山形県庄内地方からも見えるが、
冬場の季節風に関しては風上側になるエリアなので積雪量がやや物足りない。そのため雪消えも早い。
その点、新庄から望む鳥海山は南東側、月山は東側の斜面になるので、どちらもすこぶる積雪量が多い。
よって真夏でも雪が大量に残り、それが融けないまま新雪に覆われるほど(越年雪、万年雪)。
そのような山がふたつも見られる場所は国内では新庄だけではなかろうか。
しかしこれらのお山が見えるのは天気の良い日に限られる。新庄は盆地なので濃霧も発生しやすい。
秋田は晴れていても、県境を越えて、新庄に入った途端、何も見えなかった・・・をたびたび経験している。
2015年4月は2日と9日の二回にわたって新庄を訪ねてみた。
どちらも晴れていたが、4月2日は月山だけが急速に霞んでしまったので、
一週間後の4月9日に再訪し、雪辱を果たした。
まずは新庄市郊外(マップではA付近)から月山を。
2015/04/09
2015/04/09
それは南西の方角に長くのっぺりとした姿で望まれる。
盾を伏したような姿から盾状火山(アスピーテ)と思われていたが、
最近の研究では元々は富士山や鳥海山のような成層火山で、急峻な山頂部が山体崩壊を起こし、
なだらかな部分が残ったため、現在のような姿になったとされる。
かつての山頂部は現在よりも高く、ざっと見積もっても鳥海山(2236m)と同じか、それ以上の高さだったと思われる。
となれば大昔、新庄からは鳥海山のような富士山型のお山が二個も見えたかもしれない。
月山は何といっても雪の量に圧倒される。月山東斜面の積雪量は日本一、あるいは世界一とも言われる。
ここで参考マップ。
月山と対をなし、美しいのは鳥海山。
新庄からだと北西の方角に見えるが、遠いので月山よりも少し小さく感じる。
2015/04/09 金山町上台付近(B)より見た鳥海山。
2015/04/09
この形の鳥海山に肉薄しようと思い、真室川町の大沢川の谷あいに入ってみる。
2015/04/02 真室川町郊外(C)より望む鳥海山。
谷を北上するにつれ、だんだん前山が迫り出してきて、
鳥海山の姿が見えるのはこの辺(D)がリミットのようだ。
2015/04/02
拡大しても状況は変わらない。
今回の鳥海山はここまで。
続いて、丁山塊や神室連峰の眺望に切り替える。
「早春の丁山塊と神室連峰」に続く。