モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

八甲田山は紅葉してるかな。(2019年10月10日)

2021年10月22日 | 青森の山

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイク、更にレイアウトを少し変更し、再アップしたものである。

紅葉時期、八甲田山は過去に三回ほど掠めている。
最初は2008年の10月8日と翌9日(八甲田は葉っ紅だ!壱 ・ )。
この時は道路から眺めただけだが、凄まじい紅葉だった。
次いで、2015年の10月21日。この日は主に蔦温泉付近の晩期紅葉を愉しんだ(記録はこちら)。
三度目は2017年9月22日。この日は毛無岱を散策しただけ。
まだ十分紅くなっていなかった(↓写真。記録はこちら)。

2017/09/22 下毛無岱の眺め 



今回はちゃんと登山しながら紅葉を鑑賞してみようと、最も紅かった前例に倣い、10月10日に出かけてみた。

コースは夏場の6月19日と同じ。酸ヶ湯温泉から仙人岱経由で大岳に登り、
(余力が有れば、井戸岳、赤倉岳にも寄って)毛無岱を通って酸ヶ湯温泉に下る周回ルートだ。

今回の非合法マップ。



この日は秋田市自宅を午前3時前に出発、6時丁度に登山開始。

まだうす暗くてよくわからなかったが、酸ヶ湯付近の紅葉の進み具合は二、三分くらいだろうか。
なお出発時、山は雲で覆われ、見えなかった。 

樹林帯のトンネル道                                   シラタマノキの実
 

登山道脇の樹木はまだ緑のままだった。
もう少し登ったら、紅葉してるかなと期待したが、今回は必ずしもそうではなかった。

地獄湯の沢 



このコース、紅葉はほとんど無かったが、歩いているうちに雲がドンドン取れ、晴れ上がって行ったのは嬉しかった。

大岳山頂が近づくと、少しだけ草紅葉があったが、樹木の紅葉は無し。
大岳の上半分は針葉樹や笹に覆われており、紅葉したくても出来ない山なんだと後になって気付く
(同じような現象は八幡平や森吉山、真昼岳などでも経験している)。

チングルマとネバリノギランの草紅葉



そのため撮影で立ち止まることも少なく、8時には山頂に着いてしまった。

今回は山頂標がリニューアルしていた。

材料は青森ヒバなのか、ハッとするような香りが漂っていた。




今日の山頂からの展望は素晴らしかった。今まで登った中では最高と言える。

今回は紅葉よりも山岳展望に徹しよう。

南側は・・・

手前は硫黄岳(1360m)、中景は左に南八甲田・乗鞍岳(1450m)、右に駒ヶ峰(1416m)、奥に岩手山や八幡平。

                             

櫛ヶ峰の左に森吉山が見えたが、そのすぐ右のシルエットは・・・。



もしかしたら鳥海山。正しければ、個人的には最も北から眺めた鳥海山と言える。

それはさておき、その左には・・・

南八甲田の乗鞍岳(1450m)越しに岩手山
 



手前は南八甲田の赤倉岳(1298m)だが、

中景左側は戸来岳/三ツ岳(1159m)、奥の真ん中辺は早池峰山と推測。



 

北側は・・・
田茂やち岳山頂と青森市街地を望む。



「北海道が見える!!」

と山頂で大声を発する御方(70歳台男性)も居たが、
私が見る限りは下北半島(恐山の山塊)を見誤っているようだった。こういう時は敢えて口を差し挟まない方が良さそう。

避難小屋に向かって降りる。

井戸岳と避難小屋



大岳から下る余勢を借りて、井戸岳へ駆け上がる。
井戸岳山頂手前から望む小岳や高田大岳は素晴らしい。

どちらもアオモリトドマツと笹に覆われており、紅葉は皆無だが、それはそれで美しい。

小岳(1478m)



高田大岳(1552m)と雛岳(1240m)。親子のピラミッドのようだ。




井戸岳、赤倉岳山頂部には
また違う山岳風景が広がっていた。

井戸岳の火口内面、ほぼ全景。


 

赤倉岳の断崖と青森市街地。



赤倉岳からこれから向かう毛無岱の湿原を見下ろす。

 



赤倉岳からの帰り、南側の展望を今一度復習。




避難小屋まで戻り、そこから低木林帯を毛無岱へと降下して行く。
 一昨年、訪ねた時はまだ紅葉が始まったばかりだった(冒頭写真)が、今回はどうだろうか。


上毛無岱の草紅葉。バックは南八甲田の櫛ヶ峰(1517m)と横岳(1340m)。


 

草紅葉のこんがり焼け具合は申し分なかったが、周りの樹木紅葉は上毛無岱ではもう終わっていた。

上毛無岱から北八甲田の赤倉岳(15481m)と井戸岳(1537m)を振り返る。



上毛無岱丸池付近。
今日はここで昼飯とした。




草紅葉は太陽光角度の関係か、南側の方が赤味を強く感じた。

上下、毛無岱間の階段は人気スポット、ここから見下ろす紅葉時の下毛無岱は絶景と言える。

いつもなら階段に立ち止まったまま撮影している人が居て、こちらの撮影に難儀するのだが、今回は珍しく居なかった。

階段から下毛無岱を望む。



階段も終わりが近づいてきた。

 


ここから先は下毛無岱。

北側、田茂やち岳方面を望む。


 

こちらもやはり南側の方がこんがり焼けていた。

下毛無岱の草紅葉。バックは南八甲田の櫛ヶ峰(1517m)と横岳(1340m)。 

 

今日は遠くの山はよく見えるのに何故か近場の岩木山がイマイチだった。

下毛無岱から岩木山。
 



下毛無岱から赤倉岳(15481m)と井戸岳(1537m)、八甲田大岳(1585m)。



下毛無岱湿原下部から八甲田大岳(1585m)



今日は下毛無岱まで降りて初めて樹木紅葉を観た。

しかし2008年10月8日と翌9日(八甲田は葉っ紅だ!壱 ・ )と較べると、圧倒的に赤味が足りない。
今年は多くの山で紅葉が遅いと言われる。
ここはもしかしたらこれからもう少し赤くなるのかもしれないが、
私が見た限りでは落葉した木も多く、今年は稀に見る紅葉の不作年なのかと思ったりして・・・。

もうすぐ酸ヶ湯温泉。

酸ヶ湯温泉と大駐車場を望む。                              酸ヶ湯温泉と大岳。
 



酸ヶ湯に下山して時計を見たら、正午を少し過ぎたばかりだった。
このまま秋田にまっすぐ帰るのもなんか勿体ない。そう言えば南八甲田の赤沼にはまだ行ったことが無かった。
今日は時間に余裕も有るので、これから行ってみることにした。

ここは普段なら(紅葉時期などを除き)ひと気の少ない場所と聞いていたが、今日はどうしたんだろう。

仙人橋の駐車場が満杯に近く、警察車両も停まっていた。
まだ紅葉していないブナ林を歩くこと30分と少しで赤沼に到着。

こちらもほとんど紅葉してなかった。

赤沼。バックの山は赤倉岳。



赤沼は透明度が(国内では)摩周湖に次いで二位とか三位だとか。

午後から訪ねたので、逆光になって見えにくいかなと思ったが、いざ行ってみるとさすがの絶景だった。

なお沼を見終わって、帰ろうとしたら、警察官や捜索隊のような格好をした男性がゾロゾロと森の中から現れ、吃驚した。
聞くところでは、「山狩りをしていた。昨年、遭難したと思われる御方の頭蓋骨が
最近、森の中で見つかったので、今日は頭蓋骨以外の骨を探していた。」とか。

入口の駐車場が混み合っていたのはそのせいだった。

ここにはしっかり紅葉している時期を見計らい、また来てみようと思う。

以上。




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