十勝の活性化を考える会

     
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プレミアム付き飲み券

2021-06-14 05:00:00 | 投稿

帯広商工会議所で、全国で初めて独自で“プレミアム付き飲み券 ”を発行したそうである。普通は行政機関などと組んで発行するが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、厳しい状況に置かれている夜の飲食店を応援するキャンペーンの一環で、今回は独自でするそうだ。条件をクリアーした対象店で使える20%プレミア付き前払いチケットで、常連さんらに購入してもらう仕組み。自粛宣言解除のあたりから使えるように準備しているが、すでに100%近い売れ行きでバーやスナックの経営者らは、大変喜んでいるそうだ。 

帯広商工会議所会頭は、「札幌と帯広は感染拡大状況が似ており、頑張る店が継続できる後押しを経済団体として手掛けたい」と話しているそうであるが、新型コロナ禍で沈滞している北海道であり、元気が出る試みだと思われる。GoTo食事券と違って、発行までには反対意見も多く、何かと大変であったと思われる。コロナ禍が収束した後で日本経済を立て直すためには、需要を掘り起こさねばならないが、商工会議所自らがこのようなことをするのは素晴らしい。

帯広市は、総務省の「経済センサス活動調査」(2016年)によると、人口一人当たり全国で最も飲食店が多い所で 、“豚丼”のまちとしても知られているが、今回のコロナ禍で多くの豚丼店やスナックが店を閉めたであろう。何でもそうであるが、今のような非常事態にはスピード感を持って行なうのが大切で、それが新型コロナウイルスを撲滅する特効薬で、現政権にも見習ってほしいところだ。

経済は、消費と投資の有効需要で回っている。新型コロナ禍でこの有効需要が落ち込み貧富の拡大につながるなど、日本が大変なことになっているが、帯広商工会議所の飲み券のように消費需要を喚起するのが、日本経済の立直しには最優先である。“出る杭は打たれるとはいうものの、それにしても日本のワクチン接種は遅すぎる。誰か実力のある実権を握っている人が、政治の世界にも現れてほしいと思っている。       

 「十勝の活性化を考える会」会員T

注) 有効需要

財やサービスに対する実際の貨幣的支出を伴って現実に市場に現れる需要のこと。単なる欲求ではなく,一商品一産業に対しても適用可能な概念であるが,J.M.ケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』の出現以後は,この用語はもっぱら社会全体の需要の総計という意味で用いられている。

国民経済全体の有効需要は,大別して個人や政府の消費支出,企業や個人あるいは政府の資本形成,および外国への財やサービスの輸出の3つから成る。

(出典: ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より抜粋)