十勝の活性化を考える会

     
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バスと鉄道

2022-10-22 05:00:00 | 投稿

 “バスと鉄道”の違いを考えてみた。60年前の日本は、マイカーを持っている人はほとんどなく、移動手段はバスと鉄道であった。バス路線は、今のような舗装道路でないから鉄道に比べて2倍の時間がかかっていたのではないだろうか。

だから、遠い所からの通学・通勤にも汽車を利用する人がほとんどであった。現在では、マイカーを利用する人がほとんどである。

先日、高速道路を走る都市間バスを利用して、帯広から札幌まで行ってきた。所要時間は3時間30分で、昔の急行電車並みの速さである。都市間バスは寝ながら足を延ばせるし熟睡もでき、利便性はとても良かった。ただ、全国にあるバス会社と同じように地方のバス会社も公共交通機関で赤字であり、コロナ禍や少子高齢化で行動が自粛されており、多額の補助金が出されているのは間違いないだろう。

 鉄道(JR北海道)は利用客の減少から大幅赤字で、地方路線の廃止が相次いでいる。営業力の強化といっても限界があり、多額の税金がつぎ込まれているのであるから、そろそろ社会問題として考える時期に来ているだろう。

なぜなら、鉄道が廃止されれば、消滅都市と同じように都会とのパイプを失ってしまい、まちが益々さびれていくように思うからである。私たちは、鉄道にしてもバスにしてもどのような社会を作っていくのかという選択が問われているのである。

 JR釧網線(釧路~網走間)を走る“釧路湿原号”がある。タンチョウ鶴やエゾシカを見られるこの鉄道は、釧路湿原にとっても無くてはならないものである。北海道観光の端境期には観光客が少なく大幅赤字路線だろう。ただ、この鉄道が無くなれば味気のない寂しい日本になっていくだろう。

人口減少する日本にとっては、公共交通機関であるバスや鉄道の再興が日本の再興といっても過言でない。人口減少傾向の日本であるが、税金を払っているのは国民だから、国民一人一人の創意と工夫が求められるのではないだろうか。

自分にとって何ができるかを考えて行動することが大切だと思っている。なお、バスや鉄道の利用はとても便利だが、徒歩の方が健康にも良いし認知症にならないのは言うまでもない。

出典:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons)

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