十勝の活性化を考える会

     
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東京北海道びらとり会

2023-04-09 05:00:00 | 投稿

 

「東京北海道びらとり会」は、2017年年前に設立され、現在、会員は70名余りだそうである。私は帯広市に住んでいるが、帯広市の人口16万人を考慮すると、平取町の人口は5千人弱であり、びらとり会の会員になる比率が高い。平取町はご存知のとおり、アイヌの血を引く人が多く住む町で、東京に住んでいても故郷とのつながりが強いので、そのような結果になるのだろう。

私は十勝の大樹町で生まれたため、「帯広大樹会」に入会している。1997年の会員数が190名余りだったそうであるが、現在は30名足らずと少なくなっている。大樹町の人口が約5,400人なので平取町とあまり変わりないので、人とのつながりが希薄化しているのだろう。

最近の日本を振り返ると、人々の価値観の多様化で世の中が変わりつつある。新型コロナ禍もありソーシャルディスタンスで人とのつながりが遠くなっており、共生社会を考える良い機会だと思っている。

アイヌと言われ始めたのは18世紀前後で、古くは“エミシ”、その後にエゾ、アイノ、カイノ、エンチュウなどと呼ばれていた。エミシとは荒ぶる人の意味で、大和朝廷から続く歴代の中央政権から見て、日本列島東国(現在の関東地方東北地方)や、現在の北海道樺太などに住んでいた人々の呼称である。

つまり、縄文系の狩猟採集の生活・習慣・文化を最後まで守った人々が、アイヌと呼ばれる人々といえる。私たちがこうした事実を正しく理解することが、アイヌと呼ばれる人々に対する差別の解消の第一歩になるのではと思う。

明治時代になってからのアイヌ民族は、生活の糧である狩猟やサケ漁も制限された。加えて、日本語も強要され、やせた土地に強制移住させられるなど多くの抑圧、差別を受けた過酷な歴史があったことを忘れてはならない。なお、アイヌ語圏は東北一体にも及んでいたが、母方の両親は北東北の生まれなので、私にもアイヌの血が流れていると思っている。

 「十勝の活性化を考える会」会員