ツーリングに出かけた時どんな風景に心が動かされますか?
雄大な山々の連なり、どこまでも続く海。春の桜、秋の紅葉。あるいは大都市の夜景、古い街並み。
今日はどんな景色に出会えるだろう?
そんな期待を抱きながら、バイクに乗っていると思います。
そんな日本の風景の基調となっているもののひとつが水田ではないでしょうか。
…というわけで、僕のGWは毎年田植えの手伝いです。
ええ、うどんばっかり食べてたわけじゃないんです。
我が家は早稲品種のコシヒカリを作っているためGWに植え付け、夏休みの終わりに刈り入れというサイクル。
田植えの数日前から様々な作業があります。
用水路を掃除して、水を田に引き入れる準備、当日使う機械のメンテナンスも重要です。
案の定、1年間ほったらかしだった田植え機のバッテリーが弱ってエンジンがかかりません。
これが動かないと話にならないのですが、セルは回っても
ひゅるるんひゅるるんと弱々しい。
しかし、ブースターケーブルで車とつなごうにも農機具置き場の奥深くに入れちゃってるため、車が入っていけない!!
いきなり大ピンチと思ったら父親が
「おまえの単車、バッテリー6Vやったっけ?」と。
え…。12Vだけど、まさか僕のイナズマを…。
洗車したばかりで、こんなドロドロの農機具置き場には…って、
ハイハイわかりましたよっ!
救援中・・・
図らずもツーショットとなってしまった田植え機とイナズマ。
ホンマにこんなんでかかるんかなぁ…と思っていたら、
ぼろろろろろろっ!!
あ、かかった…。
これさえ、順調に動いてくれれば、あとは機械任せ。
と、思っていたら、1年ぶりの作業で何度も田植え機をエンストさせる父親…。完全に死んでるバッテリー。
そのたびに、イナズマが出動です。
って、
こんなあぜ道に入っていけるかぁぁ!!
しかも、結構な勾配が。サイドスタンドを掛けてもズルズルと下がって行きます。
必死で押さえていたので、写真なんかとる余裕ナシ。
そんなこんなで、田植えは1日でなんとか終了。
この日はメチャ暑かった。
これで、秋には美味しいお米が食べられる…
ワケではありません。
この後も、刈り入れまで祖父母が水の管理、肥料の調整、除草作業などを行います。
また、香川県の場合、水不足や台風による水害も想定されます。
山の中の小さな棚田など、見ているぶんには美しい風景ですが、機械が入っていけない場所も多く大変な苦労だと思います。
そして、そんな場所は大抵、過疎化、高齢化が進んでいるワケで…。
これからの季節、ツーリングに出かけて、青々とした水田を見たときは、そんなことも心の隅においてほしいと思ったイナズマンでした。