
長期取材をすると仲良くなり、結果的に友達感覚になっていくので表情も次第に自然と出てくるのだが、彼女の手紙の言葉が明確に本人の意志を伝えていた。都会に出ると若い男女のロマンスもあり、恋愛映画などを見て楽しく語らう光景にも憧れるが、自分にはそういう光景とは関係なくひたすら飯場で働きお金を貯めて、故郷で待つばあちゃんを楽にしてあげる暮らししかない。でもそういう人間がいることを非常に力強く訴える。田舎に農業をしに来てくれる男性(養子さんを迎えるしかない?)が一体いるのだろうか?と、結婚に関しても悶々とした不安にさいなまれる。
住民ディレクターの原点、「人は知られることで元気になる」を思い出した。彼女はたまたまあの時代にNHKに取材されたので堂々と世の中に自分の存在を訴えられた。同じ境遇や志を持っている人たちの共感を得ただろうが、その人たちがNHKを見るゆとりがあったかどうか?我々の大先輩であるこの21歳の女性と取材して伝えてくれたNHKの大先輩たち。我々はこの人たちと繋がっていきたい。この精神をリレーしていきたい。テレビはいよいよお笑い芸人のバラエティーショー的なものが増えている。この芸人の人たちも個人個人はきっとあの21歳の女性と同じようなドラマがあったし、今もあるのだろうが、テレビ画面でやらされていることは全く違うものだろう。東国原知事が昨夜も生出演していたが、この人を支えるのが後輩(たけし軍団の後輩?これも途中だったのですみませ)の一人では先が心もとないだろう。
東国原知事が住民の声を反映するタレント(芸人とは違う意味での新しい才能)だとしたら、地域の声をプロデュースし、発信する住民ディレクターの役割はこの時代に求められるのではないだろうか?
(写真は島根県から見た朝の日本海)
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