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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

限界集落は無限の大地のエネルギーの場

 綾部市の水源の里(限界集落)に行ってきた。あいにくの雨だったが昨日のシンポ参加者がバス5台で乗り込んだ。強い雨が降る中、道端で拡声器を使って概要説明する区長さん、残念ながら雨の音でほとんど聞きとれないままに終わった。私は早朝から地元の四方源太郎さんに乗せてもらい、先乗りした。頑固そうな区長さんだが一度お邪魔した時に、熊本県人吉の話をし同じようにイノシシやシカが出ること、木工品が優れていること、焼酎がうまいことなどですっかり馬が合い気に入られた。半年振りだったので最初はちょっとよそよそしかったが、しばらくすると前回の調子で結構よく話してくださった。
 前回は案内してくれた職員さんが驚くほどあっという間に仲良くなってしまって、ちょっとだけというところが随分長居をした記憶がある。今回の案内人、四方(しかた)さんはまだ青年なのだが、集落のこと、綾部市のこと、歴史、文化と非常に詳しく勉強されていてわずか4時間ほどだったがご一緒していただいて綾部市のことがよくわかった。歴史上の大巨人出口王仁三郎という大本教の聖師が有名で明治、大正、昭和と日本のそれこそ大本(おおもと;源の意味)のあり方を示した人だが、我々の知ってる歴史にはほとんど出てこない。また足利尊氏を出した上杉家の元や聖徳太子の伝説もあり、京都の都に近いこともあって多くの伝説や言い伝え、口伝が残っている地域だ。今住んでいる人の記憶からはほとんど消えているようだが、四方さんのような若い人が自分の言葉で話せるだけ郷土に関わる歴史を知っているのは頼もしい。
 高知の尊良(たかなが)親王、隠岐の島の後醍醐天皇、後鳥羽上皇、綾部の足利尊氏など南北朝時代の歴史上のキーパーソンに出会う旅のような最近の住民ディレクターNewsの出会いがある。高知でも感じたが、過疎地の高齢者の皆さんは、森林や川、田畑だけでなく、黙々と地域の歴史、文化、生活の知恵を守り続けておられる。この貴重な役割を持った方々を我々は大事にしないと本当にご先祖様に申し訳ないと感じる。過疎地に入るとそこにいるだけで大地のエネルギー、澄んだ空気が歓迎してくれる。この感覚を得るのに、少々お金がかかっても決してもったいないということはない。むしろお金の使い方が問われる時代が来た。過疎地の復権をしっかりとやっていく時を感じる。

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