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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

社会貢献、もともと内面にあるビジョンを表現

昨日、人生で4回目の仕事のスタートをきりましたが、偶然にもメーデーでした。東京の表参道を歩いていると、メーデーのデモの列が歩いていましたので気づきました。労働者の日ということですが、なんだか妙に感慨深い表参道でした。労働者、まさに新しい時代のアントレプレナーとしてのデビューは新しい労働者像を求めるものでもあります。社会起業家という名称が最近目につきますが、要は社会貢献することを仕事にする人達のことでしょうが、なかなか現実には実現できている方は少ないと感じます。

いだきしん氏は社会福祉を学びましたが日本初の特別擁護老人ホームを創るときに最も役立ったのは経営書や経営者の話だったそうです。施設を創るとなるとどうしても人はボランティアの発想ですすめますが、儲けは出なくとも施設の維持管理の費用は自前で賄わないと将来にわたっての継続が難しいと判断し、30年前当時すでに施設利用者から利用料をとるという発想で始められました。当時は高度経済成長時代で誰もが右肩上がりの経済成長を当然と考えていましたので、福祉施設は無料が前提だったそうです。当時の国がそういう発想だったのです。まさか今のように年金制度が破綻するとは考えないし、前途洋々の時代だったのです。

しかし、人間の内面、人間の歴史、世界の動勢、社会の仕組みなどに深い洞察力をもっていたいだきしん氏は今のような時代が必ずくると考え、自律する職員と施設という方向を目指していました。ですから当時でいうと職員の給料は全国平均をずっと上回っていました。その代わり一流のサービスを提供することに徹底していました。今でいう民間活力を活かすシステムを創ったのでした。その中でいだきしん氏は最前線に立たれ、4/21に書いたように回復が困難と誰からも投げ出されてしまった方々の介護、入浴などを率先して現場で実践されてきました。社会貢献をしようという気でやっておられるのではなく自然とそういう方々を引き受けてしまうことになっていたようです。それはいだきしん氏が人間と人間との付き合いでとにかく何とかしてきた、というか、一人一人の人間と本当にトコトン死の間際まで目をそらさずに付き合ってきたからでした。その生と死の間際の人間の生命を感じるところから内面に身体に響く生命の音、身体の音が即興で奏でられるのが明日のコンサートの場と考えていただければよいかもしれません。

生命と生命が交流するその瞬間瞬間が即興でピアノの音になるのは、基本的にはそういう澄んで清らかな人間の状態を表現することに近いとわたしは感じます。人間日頃は何となく生きてますが、いざ死に直面するととたんに弱くなってしまいます。死についてあまりに知らなさすぎるからでしょう。同じく生についてもあまりに知らないで平気で生きているからでしょう。いだきしん氏は幼少から生死をさまよう経験が多く、常に死ぬとは?生きるとは?と自ら問い続けてこられました。そういう存在との出会いでもあるいだきしんコンサートは自分自身をよくわかるためにとても有効な場です。

55歳にして元気に全国、海外を歩き回り、55歳にしてやっと自分のやる仕事に目覚めたというわたしは、いだきしん氏との交流は21年目を迎えます。わたしをご存知の方はきっとイメージできるとおもいますが、毎日大きなキャリーバッグを片手にリュックを背にしょい、全国を歩き回っています、いつも現地ではホテルで眠るとき以外は一緒に働いています。その秘訣は21年間に及ぶ感受性トレーニングと仕事による現場実践が可能にしてきたと感じます。

いだきしん氏のコンサートや講演、講座などの機会で感受性トレーニングを受け、同時に考えるヒントをいっぱいもらってきたのです。そういう意味ではわたしは使用前、使用後に登場するまさに生き証人かもしれません。その生き証人が最近ずっと言っているのは「百聞は一見にしかず」です。何も新しいことや特別なことをするのではなく、もともとある内面を表現することがビジョンとなり、社会活動となることですね。しかしそのことに気づくには何が必要か?です。そのシンプルなことに気づく経験の場がなさすぎるのです。

このブログでしつこく書いてきましたのでわたしの真意がやっと理解されてきたと感じます。真意が伝わり一度コンサートに行ってみようという方が数人出てこられました。わたしがこれまで住民ディレクターをやってきたのが、このコンサートのチケットを売るためにでは、という方もいましたが、考えてみてください。1枚のチケットを売るために13年間もかけますか?気に入らなければ来なければいいわけですし、一度きてだめだと感じたら次はない訳ですから。しかもチケットを売ることが目的ならとっくにやってますよね、長いおつきあいの方が多いんですから。

わたしの表現力の問題はあるとはいつも感じています。敢えていえばわたしは今反省しています。いだきしん氏との出会いで自分が大きく変化し、本当の自分自身を見いだすという貴重な経験をしたのですから。もっと皆さんに早くお伝えすべきであったと。
人生の先輩としていだきしん氏には講演や講座などの機会でよくサポートはしてもらいましたが基本は自分の内発的な気持ちと自分の力で実践してきたのです。いだきしん氏はご自分がそうであったように人間は自分自身の内発的な力で人生を切り開いていくしか方法はないということをひたすら実践してきた方です。どのような権威ある人がいてもこのプロセスには関与できません。
住民ディレクターの発想はまさに自分自身の内発的な力で個人が、地域が、切り開いていく手法です。いつもできるだけのサポートはしますが、その人がやるべき場面では一切わたしがやることはしません。そうでしょう?ご一緒してきていただいた方々には体験的によくわかるはずです。
まだ見ぬあなたにも、わたしの文章で響くならうれしいことです。

皆様にわたしの真意が伝わることを心より願っています。
(写真は東京・表参道の若葉)


いだきしんコンサート
東京オペラシティコンサートホール:タケミツメモリアル
2009年 5/3(日) 14:30開場 15:00開演
全席指定 S 7,000円 A 6,000円 B 5,000円
主催 株式会社 いだき

いだきしんコンサート案内 http://www.idaki.co.jp/idakishinConcert/index.html

いだきしんプロフィール http://www.idaki.co.jp/aboutus/profile.html

いだきしん平和コンサートの歩み http://www.idaki.co.jp/worldConcert/others/index.html

熊本の24時間テレビについて http://www.idaki.co.jp/worldConcert/others/31hours/index.html

◎お問い合わせは
岸本 晃メルアド prism.k@nifty.com まで
*現在 prismの ホームページは新たに制作中です。時間がかかりますので初めての方は上記メルアドにお願いします。

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