藤本義一さんが亡くなったことを昨夜遅く知りました。藤本さんとは11PMで何度かご一緒しましたが相手を生かす司会ぶりを最も学んだ人です。お会いしたら作家でありながらテレビという日常の出来事が詰まったびっくり箱に新しい生活文化を開拓していった代表選手だと感じました。
藤本さんの11PMでは映画人を熊本に集めて素顔を紹介したくまもと映画祭の交流会場からの中継もダイナミックな展開でしたが、短小軽薄ぶっ飛ばせ!野生派人間大集合と題した硬派番組が印象に残ってます。水俣病支援をしながら生活を学ぶ民間塾、天草の山上に開拓した有機農場、阿蘇の大自然を生かした乗馬牧場に夢を賭ける青年達など当時の11PMでは考えられなかった硬派のテーマで企画し、義一さんの大きな胸をお借りしました。藤本さんとの11PMプロデュースはわたしのテレビ史に大きな位置を占めた代表番組でした。住民ディレクターのスタジオ収録の手法として今も息づいています。謹んでご冥福をお祈りします。
写真は藤本さんとの最初の11PMの台本。全部自分で作りました。この頃は一応台本は作ってはいましたが実際はやっぱり即興が多かったですね。藤本流をしっかりと学びました。