岸本晃の住民プロデューサーNEWS

「アクション」を産むメディア

 テレビはどちらかというと現象や動きを見せることに適しています。テレビ登場の最初はプロレスの力道山や巨人の長嶋、王、相撲の若乃花でした。身体がダイナミックに動く格闘技やスポーツはラジオや文字では伝えきれないことをそのまま見せてくれます。

 一方で作家の内面や農家の農作業、林業など動きが見えにくかったり単調な繰り返しのもの、地味なものは全般に苦手としてきました。住民の日々の活動がなかなかテレビでうまく映像語りになっていかないのはその延長線上にあるからです。その辺りでみかけるごく普通の人達の登場はドラマティックではないということでしょう。

 さらに住民の日常は本当はその地域の人達には必要だったんですがあらためて実際にはチャレンジされてきませんでした。しかもテレビを見る人は不特定多数と誰もが思い込んでいました。ケーブルテレビやネットテレビでも特定の人に配信する前提で考えられたものもあるのですが・・。

 FacebookのようなSNSが結構得意とするのは内面を語る文章やつぶやきです。テレビというプッシュ型(一方的な配信)とSNSのようなプル型(自分の意志で選ぶ)が合体することが普通の住民の表現方法に適していると考えています。最近facebookで実際には会ったことも無い方々との深い内面の話をする機会が続きました。まだ映像のやりとりはしてませんが手法としてそこまで行けばもっとわかり合える関係が生まれると感じます。

 テレビでお互いの日常を表現し、SNSで内面を語り合い暮らしの知恵にしていけばもっと関係は深まります。これをアクション・メディアといっています。


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