テレビが誕生して今年で58年目です。7月24日にはいよいよアナログ放送が終わるという時代になりましたが東峰村ではいよいよ街頭テレビがはじまりました!?
街頭テレビと言えば昭和28年にテレビが誕生してまもなく高くて買えない庶民のために、まずは東京の街頭にテレビを備えつけ何百人何千人という群衆がプロレスや野球を一斉に視聴していました。徐々に地方にも普及し、わたしの故郷では近くの精肉店に最初にテレビがつき日曜の夜8時になるとご飯もそこそこに力道山を観にかけつけました。テレビを見ながら悪役レスラーをやっつける力道山や天覧試合でホームランを放つ巨人の長嶋選手に歓声を上げ隣近所のおじさんらと握手をしたりしてひとつのコミュニティを醸成していました。
あれから約50年。福岡県でも最も小さな村のひとつ東峰村にもテレビ局ができ数少ない村民の台所「下川商店」にはお昼や夕方には買い物客がテレビを見ながら会話を弾ませています。写真は「民放の取材」があったのでいつもより人が集まっていますがこのような光景が日常化してきているということがテレビによる本当のコミュニケーションが生まれる可能性を示しています。
しかも下川商店で皆さんが見ているテレビに登場するのは「力道山」でも「長嶋」でもなく村の子どもたちや高齢者、無病息災を祈る獅子回しや宗春じいの米作りです。スターを身近に発掘するテレビです。遠くを見る遠眼鏡だったテレビジョンは今やっと足元をしっかり見つめるようになってきました。とうほうTVの未来に大きな可能性を感じます。