黒仁庵 ポケットにバイクを忍ばせて。

五感で感じる情報を、どうしたら活字に出来るか、考えてみよう。
それが出来ると、五感が研ぎ澄まされるって不思議がわかる。

チョイと前の話

2019年04月14日 | 日記


僕は基本的にはダム建設反対派です。しかし福岡市にはダムがいる。
150万人以上住んでいる政令指定都市に一級河川がない街は福岡市だけです。年中水不足。そりゃダム作って飲料水確保も「致し方ない」ってもんでしょう。
というわけで、那珂川市五ケ山にこの「五ケ山ダム」は出来ました。
自然保護団体やサヨク系住民は、だいたい「勉強不足」のアンポンタンが多いので、「ダム」〜と聞くと闇雲に反対します。
世の中には
「不必要なダム」と「必要なダム」がある。
そんな簡単な考察も出来ないのです。
ダムを建設する各自治体は、ダム建設で生じる「利権」をトンチキ反対派に突っ込まれ、仕方なく
「そんかわり市民に愛される市民の憩いの場としても活用するからイイじゃん。チョッと黙っててよ」
とダム湖の周りにリクレーション施設を、これまたせっせと(さらなる利権にまみれながら)作るのです。
ダムは、木々を切り倒し、住んでる住民を追い払い、「巨大な湖」を作るわけですから、「貯水堰」を除けば、見事な景観を生み出します。
「おお、ヨーロッパみたいだ」
「道が広くて綺麗」
「ウヒョヒョ♬バイクで走るの最高!」
その湖畔に那珂川市は綺麗な綺麗な「オートキャンプ場」を作りました。

まだロープ張ってて「あれ、入れないの?」と思ってたら、入れるルートが。

「いつオープンだっけ。まだ作業服の人たちが結構いるぞ」


施設管理棟に降りて行ってバイク停めると、オジさんが寄ってきて
「ああ。すみません。オープンは明日(金曜)なんですよ」と言う。
「ここはキャンプ場ですね」(ちょいトボケ)
「ええそうです……あ、知らない…オートキャンプ場が明日オープンします」
「あなたは?工事の方?」
「私は……市の職員です」(困った顔)
「なるほど。那珂川町から那珂川市に変わり、愛される自治体を目指してるんですね」
「え?……まあ、そうです…」(もっと困った顔)
「素晴らしいじゃないですか♬」
「はい!」(一転して満点の笑顔)
僕はバイクのエンジンを切って
「オートキャンプ場…バイクは?バイクもOK?」
「はい。バイクもどしどし来て欲しいです」
「もっと素晴らしい♬ これは那珂川市が運営してるんですか?」
「いえ。mont-bell(モンベル。日本発の世界的なアウトドア用品の会社)さんが経営します」
「経営?天下のモンベルが経営??んん?あ、那珂川市さんと組んでいわゆる第3セクターって奴ですか?」
「うーん……第3セクターではないです。第3セクターだと那珂川市も予算を出資しなくちゃいけません。市はモンベルさんに管理運営を全面に任せております」
「ほぉ、民間に委託ですね」
「はいそうです」
「そうか、モンベルさんがプロデュースから運営まで……。僕は始めて日本一周バイクでした時、モンベルのムーンライトってテントを使いましたよ。一生もんのテントだって。今や、こう言うアウトドアの土壌作りまでやってるんですね」
「ええ。日本各地…で展開してありますね」
「じゃあ、ダム湖畔に広がる土地をモンベルさんが使わせてくれって口説かれたんですね」
「いえ、我々自治体がモンベルさんに泣きついたんです」
「泣きついた?高木さん(ネームプレート)あなた正直もんだ。けど泣きついたなんて言わない方がいい。反対派の恰好の突っ込みネタにされますよ」
「うぐぐ、、」
「とにかく素晴らしい施設の完成じゃないですか。バイクも……あ!ここは、犬はどうでしょう。犬を一緒に泊まれますか?」
「ええ♬ 1番奥になりますが、犬もリードなしで泊まれる区画を、作ってます」
「おぉぉ!やりましたね!綺麗なキャンプ場は犬お断りってとこが多い。犬もバイクもOKなんて、夢のようなオートキャンプ場じゃないですか」
「ええ、ありがとうございます。あ、なんでしたらオープン前ですが、中、案内しましょうか?」


「高木さんあんたぁイイ人だ!イイ人の塊だ!!写真も撮っていいですか?」
と……言うわけで、写真をどうぞ。



バンガロー……と言うか、手ブラでキャンプ棟。

妙に整備され過ぎてる感はあるけど、今後、「いい風合い」のキャンプ場になってください。

ダムの堰。

ダムマニアにはたまらないんでしょう。
せっかく造ったこの巨大建造物。
利用しましょう。
ただし忘れてはいけない。何を得るのに何を失うか……
こう言う意見もあります。
「個人的には、ダムサイト記念公園内に歴史資料館のようなものをつくってほしかったのだが。というのも、ここ五ヶ山は歴史的にも大変貴重な場所であるにもかかわらず、ダム建設のためにそれらが失われたからである。五ヶ山に纏わる歴史を若い人達に伝授するためにも、史料などが見れるような場所があれば。アウトドアをしながら歴史を学ぶのもよいと思うのだが……」

頑張って(๑˃̵ᴗ˂̵)/

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