ユングとスピリチュアル

ユング心理学について。

言葉は世界を創造し、世界の前に現れました。 それは暗闇の中の光のように輝きましたが、暗闇はそれを理解できませんでした。

2023-09-19 18:54:58 | スピリチュアル・精神世界

The word created the world and came before the world. It lit up like a light in the darkness, and the darkness did not comprehend it.

And thus the word should become what the darkness can comprehend, since what use is the light if the darkness does not comprehend it? But your darkness should grasp the light.

C.G. Jung, The Red Book, p. 270
C.G. Jung Foundation

言葉は世界を創造し、世界の前に現れました。 それは暗闇の中の光のように輝きましたが、暗闇はそれを理解できませんでした。

したがって、言葉は闇が理解できるものでなければなりません。なぜなら、闇がそれを理解できなければ、光は何の役に立つでしょうか? しかし、あなたの闇は光を掴むべきです。

CG ユング、レッドブック、p. 270
CG ユング財団


言葉の壁を打ち破る者は神を倒し、神殿を汚す。 孤独な人は殺人者だ。

彼が人々を殺害するのは、彼がそう考え、それによって古代の神聖な壁を破壊するからです。 彼は無限のダイモンを呼び起こします。

そして彼は座り、後ろにもたれかかり、恐ろしい燃えるような煙に捕らえられた人類のうめき声を聞きません。

しかし、古い言葉を打ち砕かなければ、新しい言葉を見つけることはできません。

しかし、無限のものに対する強固な城壁となり、その中に古い言葉よりも多くの生命を捉える新しい言葉を見つけない限り、誰も古い言葉を打ち砕くべきではない。

新しい言葉は老人(古い人間)にとって新しい神です。 たとえあなたが彼のために新しい神のモデルを作ったとしても、人間は変わらない。 彼は依然として模倣者のままである。

言葉だったものが人間となる。 言葉は世界を創造し、世界の前に現れました。

それは暗闇の中の光のように輝きましたが、暗闇はそれを理解できませんでした。 ~ カール・ユング、『赤の書』、270 ページ

カール・ユングは闇を受け入れることについて次のように述べています。.......

He who breaks the wall of words overthrows Gods and defiles temples. The solitary is a murderer.

He murders the people, because he thus thinks and thereby breaks down ancient sacred walls. He calls up the daimons of the boundless.

And he sits, leans back, and does not hear the groans of mankind, whom the fearful fiery smoke has seized.

And yet you cannot find the new words if you do not shatter the old words.

But no one should shatter the old words, unless he finds the new word that is a firm rampart against the limitless and grasps more life in it than in the old word.

A new word is a new God for old men. Man remains the same, even if you create a new model of God for him. He remains an imitator.

What was word, shall become man. The word created the world and came before the world.

It lit up like a light in the darkness, and the darkness did not comprehend it. ~ Carl Jung, The Red Book, Page 270

Carl Jung on Accepting the Darkness: ..........


 新しいぶどう酒は新しい革袋に


マルコによる福音書 2章18節~22節
2:18 ヨハネの弟子たちとファリサイ派の人々は、断食していた。そこで、人々はイエスのところに来て言った。「ヨハネの弟子たちとファリサイ派の弟子たちは断食しているのに、なぜ、あなたの弟子たちは断食しないのですか。」
2:19 イエスは言われた。「花婿が一緒にいるのに、婚礼の客は断食できるだろうか。花婿が一緒にいるかぎり、断食はできない。
2:20 しかし、花婿が奪い取られる時が来る。その日には、彼らは断食することになる。
2:21 だれも、織りたての布から布切れを取って、古い服に継ぎを当てたりはしない。そんなことをすれば、新しい布切れが古い服を引き裂き、破れはいっそうひどくなる。
2:22 また、だれも、新しいぶどう酒を古い革袋に入れたりはしない。そんなことをすれば、ぶどう酒は革袋を破り、ぶどう酒も革袋もだめになる。新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ。」
18 And the disciples of John and of the Pharisees used to fast: and they come and say unto him, Why do the disciples of John and of the Pharisees fast, but thy disciples fast not?
19 And Jesus said unto them, Can the children of the bridechamber fast, while the bridegroom is with them? as long as they have the bridegroom with them, they cannot fast.
20 But the days will come, when the bridegroom shall be taken away from them, and then shall they fast in those days.
21 No man also seweth a piece of new cloth on an old garment: else the new piece that filled it up taketh away from the old, and the rent is made worse.
22 And no man putteth new wine into old bottles: else the new wine doth burst the bottles, and the wine is spilled, and the bottles will be marred: but new wine must be put into new bottles.


https://www.kwansei.ac.jp/cms/kwansei_s_hws/file/news/2020/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%B8%EF%BC%88%EF%BC%95%EF%BC%89.pdf
新しいぶどう酒は新しい革袋に(チャペルメッセージ⑤) 関西学院大学

そして、イエスはたとえを話された。「だれも、新しい服から布切れを破り取って、古い服に継ぎを 当てたりはしない。そんなことをすれば、新しい服も破れるし、新しい服から取った継ぎ切れも古いものには合わないだろう。 また、だれも、新しいぶどう酒を古い革袋に入れたりはしない。そんなことをすれば、新しいぶどう酒は革袋を破って流れ出し、革袋もだめになる。 新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れねばならない。」(新約聖書・ルカ福音書 5 章 36~38 節)

 ここには、イエスが語った古いものと新しいものに関する二つの比喩が記されています。最初の継ぎ当ての比喩では、新しい服から布切れを切り取って古い服に継ぎ当てるようなことをする人はおらず、 そんなことをすれば新しい服は使いものにならなくなり、切り取られた布切れも古い服には合わず、ど ちらも無駄になってしまうと語られています。

これに続くぶどう酒と革袋の比喩でも同様のことが語ら れており、新しいぶどう酒を古い皮袋に入れれば、新しいぶどう酒は発酵して古い革袋を破って流れ出してしまい、やはりどちらともに無駄になってしまうというわけです。古いものと新しいものの不適合性について語るこれらの比喩を通して、イエスは、当時も根強く残っていた古いユダヤ世界の慣習と自らの新しい教えが相容れないことを語ろうとしたようですが、これを現代的に解釈するなら、新しい時代には新しい考えがふさわしく、古い考え方に固執すべきではないということになるのでしょう。 

もちろん、このような考え方に対しては、新しいものに目を向けることは確かに大切だが、古いものの中にも守るべきものがあるはずではないかという反論も出て来るかと思います。確かにその通りです。 

新しいものなら何でもいいということにはなりません。そして、このイエスの言葉にしても、古いものは何でも捨て去ればいいと言っているわけでありません。ここではむしろ、新しい生き方を始めようとするなら、古い生き方に一旦別れを告げて、新しく生まれ変わる必要があると語っているのです。 

ここでアメリカの神学者、ラインホルト・ニーバーの祈りを紹介してみたいと思います。 神よ、変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。 変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。 そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを識別する知恵を与えたまえ。 

この祈りは、第二次大戦中(1943 年)、ニーバーがある教会で説教した時に唱えた祈りですが、ここには、変えたいと思うことの中には変えられるものと変えられないものの二種類があり、どうしても変えられないもの(私たちの運命、もって生まれたもの等)については、それを受け入れる冷静さを、自分たちの行動によって変えられるものについては、そのように行動していく勇気を、そして両者をしっかりと見極めることができる目を与えてくださいと祈られています。

 緊急事態宣言が出されて以降、「新しい生活様式」という表現をよく耳にするようになりましたが、様々な形で自粛が求められ、行動が制限されていく状況の中で、私たちも自分なりの新しい生活様式を模索 していくことが求められているのかもしれません。その意味でも、いつまでも古い殻に閉じこもっているのではなく、変えるべきことで変えることのできるものをしっかりと見極め、新しい生き方を選び取 っていければと思います。


私たちの行為が彼らを傷つけたり侵害したりしない限り、私たちは誰にも説明や責任を負う義務はありません

ヨハネによる福音書 1章8節~11節

8 彼は光ではなく、ただ、光についてあかしをするためにきたのである。
9 すべての人を照すまことの光があって、世にきた。
10 彼は世にいた。そして、世は彼によってできたのであるが、世は彼を知らずにいた。
11 彼は自分のところにきたのに、自分の民は彼を受けいれなかった。

8 He was not that Light, but was sent to bear witness of that Light.
9 That was the true Light, which lighteth every man that cometh into the world.
10 He was in the world, and the world was made by him, and the world knew him not.
11 He came unto his own, and his own received him not.

 ヨハネによる福音書12章
35 「もうしばらくの間、光はあなたがたと一緒にここにある。光がある間に歩いて、やみに追いつかれないようにしなさい。やみの中を歩く者は、自分がどこへ行くのかわかっていない。

35Yet a little while is the light with you. Walk while ye have the light, lest darkness come upon you: for he that walketh in darkness knoweth not whither he goeth.

「悪と対峙していると、これまで以上にほんの小さな善が必要になります。それは暗闇の中で光を輝かせ続けることであり、キャンドルは暗闇以外では意味を持ちません。」
(ユング – ビクター・ホワイト神父への手紙、オックスフォード、1953年11月24日)


 


ユング心理学研究会

2023-09-19 16:07:55 | スピリチュアル・精神世界

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「ユングの東洋思想論を読む」第8回 チベット死者の書の心理学(2)
< オンライン参加・会場参加 併用開催 >
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 2023年度のユングスタディ企画は「ユングの東洋思想論を読む」です。ユングが東洋思想について論じた様々な文章を取り上げて読んでいきます。
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 前回からは、「チベットの死者の書の心理学」を読み始めました。
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 ■ C.G.ユング「チベットの死者の書の心理学」(1935)
   邦訳:『東洋的瞑想の心理学』所収 湯浅泰雄・黒木幹雄訳、創元社
      1983.11(第一版)、2019.1(新装版)
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 「チベットの死者の書(バルド・テドル)」は、チベット仏教ニンマ派の埋蔵教典で、臨終の時から49日間のバルド(中陰)期間にわたって死者の耳元で読み上げられる書物です。死者の経る体験を三段階に分け、それぞれの段階において輪廻からの解脱やより良い生まれ変わりの方策を説いています。ユングは、この書のドイツ語訳出版(1935)の際、今回のテキストとなる心理学的注解を寄せ、以降の「チベット死者の書」の受容に大きな役割を果たします。
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 バルド・テドルにおいて、死者のたましいの経る過程は、真理から意識が離れて肉体的再生へと近づいてゆく過程、カルマ(業)によって再び輪廻の迷いの中に入っていく過程を示します。この経典は、バルドの各段階に残されている救いの可能性に気付かせ、死者のたましいを輪廻から解脱させようとするものです。ユングはこのバルド・テドルの内容について、「すぐれて経験心理学的である」と捉えていきます。
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 ユングは、「形而上的な主張というものは、元来その人間の魂の申し立て」であり「当然、それは心理的」なものだとします。死後の世界にしても、神々にしても、合理的な立場からは根拠のない事柄と思えようと、それらのイメージは人間の魂の表現であり、重要な心理的事実を反映しています。私たち自身の内にあるたましいこそが、すべての「所与の事実」なるものを与えている。バルド・テドルはこのことを前提に、死者の見るもの全て、現れる神々も何もかもが、当人の心の投影であると繰り返し述べ、その認識こそが解脱につながると説いていきます。
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 一方でユングは、この認識には一種の意志の転回〔回心〕が必要になる、とも言います。無意識の意識化によって、自我から自己へと心の中心が移行すること、自我が(象徴的にでも)いったん死んで、自我中心の態勢が変化することが伴わないと、なかなかこうした認識は得られません。
 ゆえに、世界中に存在する、いわゆる通過儀礼においては、回心を象徴的にあらわす死の比喩が広く見られます。バルド・テドルは、中陰の生におもむく死者の通過儀礼にほかならず、死とは「所与の事実」の世界から解放されて自由になることなのです。
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 ※ 前回までのスタディのより詳しいダイジェストは、
   以下の当会HP、および当会フェイスブックに掲載しております。
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 今回スタディでは、引き続き「チベットの死者の書の心理学」を読み進めます。
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 「バルド・テドルは死者の通過儀礼」と述べた後、ユングは、西洋文明圏で現在なお生きている唯一の通過儀礼的方法は、精神科医が用いる「無意識の分析」であるとし、分析における体験とバルド・テドルの内容との比較を論じていきます。
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 バルド・テドルでは、バルド(中陰)の期間を、死の瞬間に魂が経験する「チカイ・バルド」、続いて起きる幻覚の状態「チェニイド・バルド」、再び現世に生まれるまでの「シドパ・バルド」の三段階に分けますが、ユングは、このうちのシドパ・バルドをフロイト的な性的ファンタジーの領域、チェニイド・バルドをユング的な集合的無意識の領域として読み解いていきます。その上で、西洋人が理解する上で「この書は終わりから逆に読むべき」という提案をしていきます。
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 注目すべきところとしては、ユングはここで、いわゆる「オカルト」的領域について触れています。人間が「死」について考える際には、良くも悪くも、そうした領域を考慮に入れざるを得ないのではないか。そんな問題提起についても考えていければと思います。
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  案内役:白田信重、岩田明子(ユング心理学研究会)
  司会進行:海野裕美子(同) 資料協力:山口正男(同)
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  第8回:10月5日(木)20:00 〜 22:00
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 ■ テキスト: C.G.ユング「チベットの死者の書の心理学」(1935)
   『東洋的瞑想の心理学』所収 湯浅泰雄・黒木幹雄訳、創元社
    1983.11(第一版)、2019.1(新装版)         
 ・ 適宜、英語原文、ドイツ語訳文も参照します。
 ・ テキストを読んでいない方でも、資料を見ながらの進行なので参加可能です。
 ・ シリーズ途中からでの参加でも全く問題ありません。お気軽にご参加ください。
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 ■ 参加費:1,000円
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 ・当会では、お申し込みいただいた後での参加者都合による返金は致しません。
 ・参加申込者には会の終了後、録画アーカイブを期間限定で配信する予定です。
  (諸事情により配信できない場合もありますので、あらかじめご了承ください)
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 ■ 参加方法
  オンライン参加と、配信会場での現地参加の、二種類の参加ができます。
  参加費はどちらでも変わりません。(現地参加の資料代のみ別途)
  また、どちらの参加方法でも、終了後にアーカイブ配信を視聴できます。
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 (1)オンライン開催(zoomミーティングルーム形式)
  開始時間にオンラインのミーティングルームに参加します。
  配信会場とは、チャットでのやり取りや、対面での議論が可能です。
  ・開場は開始15分前の19:45です。
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 (2)配信会場での現地参加
  配信会場にお集まりいただいて現地参加できます。定員15人。
  配信会場:shez alterna(シェ・オルタナ)
    東京都中野区松が丘1丁目 17-12
    西武鉄道新宿線・新井薬師前駅より徒歩3分
  ・当日は紙資料を配布しますので、資料代500円を別途いただきます。
   (資料代は現金でご用意ください)
  ・開場は、開始一時間前の19:00です。
   (開始前までは参加者間の交流の時間となります)  
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  ※ 申し込み後に参加方法を変更したい場合には、事務局までご一報ください。
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 ■ 参加申し込みページ https://jungstudy20231005.peatix.com
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 ■ 主催:ユング心理学研究会 http://jung2012.jimdo.com/
 ■ 問い合わせ:研究会事務局 jungtokyo_info@yahoo.co.jp