2013/1/20 10月14日にS崎君と水無川本谷を遡行して以来、高尾山や山行μなどのハイキング以外は岩トレばかりの日々でした。そろそろ雪山へも入れる体を取り戻しておかなければと、ハイキングに少しプラスαした山行を計画。メンバーは僕の他、S子とK嶋さん。S子もそうですが、K嶋さんは昨年10月以降、まったく歩いていないとのこと。このメンバー3人の足慣らし山行です。
奥多摩湖を出発し、小河内峠へ向かいます。登路は峠から北北西へ延びている尾根の清八新道。さらに、惣岳山~御前山と足を延ばし、栃寄へ下山するつもりです。僕に比べるとずっと遠い所から出て来るK嶋さんにとっては久し振りの登山の日の朝はきつかろうと、出発は通常よりも1時間遅めに設定しました。
▲奥多摩湖バス停で下車し、小河内ダムを渡ります。穏やかな奥多摩湖と快晴の冬の空の透き通った青色に挟まれて、山並の凹凸が美しいなぁと感じられる季節です。
中央の凹部は水根沢谷、左上に上がって行っている尾根は昨年の4月29日に今日と同じメンバーで登った大麦尾根。10:04ころ。
▲ダム湖畔の慰霊塔の左横にゲートがあり、そのゲートは奥多摩湖南岸の奥多摩湖いこいの路のスタート地点です。すぐに写真のような雪道になりました。こんなに早く雪の世界になるとは思っていませんでした。10:16ころ。
▲林道の上に枝を張っている木の枝に動くものを発見しました。すぐにニホンザルだとわかります。10頭以上の群れです。逆光で暖かそうなふっくらした毛が銀色に輝いていました。10:20ころ。
▲僕たちが静かにゆっくり接近すると、左の山の方へ移動する個体もいます。子供を抱えている母ザルなのかもしれません。でも多くの猿は僕たちのことを気にする様子はありませんでした。どちらにせよ、林道は真下を通っているので、彼らの真下を歩くわけです。10:21ころ。
▲真下の林道を通過し、振り返って写真を撮りました。こちらを見てはいますが、さほど警戒はしていないようです。10:23ころ。
▲林道から山道へと入り、水窪沢にかかる橋を渡ります。ここへ来る直前の山道ではちょっと緊張しました。山道の雪に上から落ちて来たばかりの小石が散乱していたからです。見上げると、山道はまだ日陰で寒かったのですが、上の斜面には陽が当たっています。そこの雪がゆるんで落石が発生しているのです。10:52ころ。
▲さきほどの橋のところからも尾根筋に上がる道は続いています。でも、尾根に出るまでは急斜面が続きますから、雪の状態が心配です。僕たちは尾根の末端近くまで進んでから、尾根に取り付くことにしました。今は冬季閉鎖中ですが、この道が「奥多摩湖いこいの路」です。10:58ころ。
▲いこいの路は小河内ダム横のゲートからスタートしているのだと思いますが、そこから2.9キロ地点です。ほぼ尾根の末端のここから尾根に取り付きます。11:09ころ。
▲2.9キロ地点の分岐を登り始めたところです。11:16ころ。
▲分岐から別れた登路が山腹を水平に進むばかりで、なかなか高度を上げないのに嫌気をさして、僕はちょっとした踏み跡をすぐ上に見えている尾根目がけて直登することにしました。踏み跡はすぐに消え、足場の悪い斜面を登って行きます。足慣らしとか言っておきながら、結局いつものパターン。11:19ころ。
▲尾根へ直登せずに素直に山腹の道を来たら、おそらくここに出たのだと思います。11:57ころ。
▲後ろを振り返ると、葉の落ちた林の間から奥多摩湖の湖面が見えます。中央の山は六ッ石山でしょうか。12:11ころ。
▲水窪沢にかかる橋から直接尾根へ上がると、この標識に出て来るのだと思います。12:27ころ。
▲人にとって歩き易い場所は山の動物にとっても同じです。左の足跡はウサギ、右のはよく分からないのですが、キツネかなと思っています。12:30ころ。
▲シカの足跡は縦横に付いています。12:35ころ。
シカはともかく、この時期の奥多摩の熊は冬眠中なのでしょうか? よく知りませんし、雪に付いた熊の足形を奥多摩では何度も見たことがありますから、 僕は起きているのではと思っています。何となく、ひょっとしたら熊のものかなぁといった足形もあったので、S子の熊鈴を出すことにしました。それにしても今日の熊鈴はよく鳴ります。
▲こんな標識が並んで立っていました。ここは清八新道と水源林巡視路が交差する十字路です。水源林巡視路もいつか歩いてみたいと思っています。12:37ころ。
▲清八新道は上部で急登になります。傾斜の緩い巻き道もあるのですが、最初のうちは尾根を直登していました。12:55ころ。
▲K嶋さんが撮影した写真です。S子の前に僕も写っています。
▲清八新道がこんな理由で通行止になっていたとは知りませんでした。まあ、知っていたとしても来ているでしょうが。13:46ころ。
▲ウサギの足跡です。雪に潜らないよう、目いっぱい指を広げているようです。14:05ころ。
▲小河内峠から石尾根を眺めました。右のピークは鷹ノ巣山だと思います。14:06ころ。
▲小河内峠です。北からの風が強いからでしょうか、雪が吹き飛ばされて積もっていませんでした。14:08ころ。
▲当然と言えば当然ですが、峠到着がこんなに遅くなったので、惣岳山、御前山へ行くのは諦めて、このまま同じ道を下山することにしました。予想していたよりも雪の量が多かったので、時間がかかりました。こんなこともあろうかと、清八新道ピストンも可能性としては考えていましたが、まさかそうなるとは! 14:21ころ。
▲急な尾根に出て来ました。雪道の下降は楽ですが、K嶋さんは急な下降が苦手、S子はよく尻餅をつきます。さっそくS子が尻餅。14:42ころ。
▲雪の下降ではジグザグに登るのとは違って、まっすぐに下って行きます。登って来た時の足跡を無視して、林の中へだってまっすぐに下ります。15:14ころ。
▲あの標識のところへ出て来ました。下りで変ないやらしい所を下らせるのは可哀想ですから、正しいコースを行きたいと思います。15:18ころ。
▲正しいコースは何の問題もなくここの分岐までつながっていました。それでも僕は尾根へ直接登った変なルートの方が好きですね。15:38ころ。
この分岐から峠まで約2時間30分(休憩込み)で登ったコースを1時間20分で降りて来ました。
▲水窪沢の橋まで戻って来ました。橋の右に尾根へ向かう山道が見えています。15:57ころ。
▲僕は下山して夕暮れの景色の中を歩くのが大好きです。普通は里山や山里の中を歩いてバス停などに急ぐのでしょうが、今日のように湖畔を歩けるのは最高です。写真を撮る技術がありませんから、橙色や紅色の色味を帯びた大気の様を見せてあげられないのが残念です。下の写真の浮かんでいる島は僕は勝手にひょっこりひょうたん島と呼んでいます。この島がひょうたんの形の時は奥多摩湖の貯水量が少ない時です。16:34ころ。
17時すぐのバスに乗って、奥多摩駅は天益へ直行します。実に4ヶ月振りの天益。途中で電話を入れておいたので、座敷に席を取って下さっていました。有難うございます。
天益ではW島さんと合流。仲間と飲む酒は旨いものですね。
今日は久し振りの足慣らしとしては上出来だったと思います。S子は脚が攣ることなく歩き通しましたし、3ヶ月振りに歩くK嶋さんも何の問題もなく歩けました。徐々に完全な雪山モードにしていきたいと思っています。
夕暮れの奥多摩湖畔、きれいだったでしょうね!
わたしは今、大山の麓で働いています。夜勤中のちょうど日の出の頃、大山が朝日に照らされ赤く染まっているのが見えました。丹沢大山で、それも麓の伊勢原からこんな光景が拝めるの~!?と嬉しくなりました。