養生LABOより転載
2016/6/3
ーーー転載開始ーーー
解毒作用を持つと言われている食材はたくさんあります。
解毒作用が期待できる加工食品もたくさんありますが、これも食品添加物など使わずに昔ながらの作り方で、本物の材料を使ったもので作られているものを選ぶことが一番いいと思います。
もちろんコスパも大事なポイントです。
まずは本物を見極める目を養うことが大事ですね。
「買い物は投票」とよく言われてますが、本当にその通りだと思います。
質にこだわり昔ながらでつくっている生産者は機械的に大量生産ができないところが多いため、やはり値段が高くなってしまうものです。
調味料で言えば、質のいいものを買うと1回に使う量が少なくても味が決まるため、そんなに量を使わなくなります。
逆に○○風調味料とかだと味が薄すぎるため、1回に大量使うのですぐになくなってしまう。
高い分持ちもいいのでそんなにコスパは悪いとは思わないです。
これらの前提を踏まえて、解毒作用のある食材をまとめてみました。
言わずと知れたスーパーフード達

・味噌……本物の味噌は万能薬!
味噌は、良質な酵母菌が繁殖し酵素を豊かに含んでいる発酵食品です。
味噌汁は「飲む点滴」とも言われるくらい栄養があります。
活性を高めてくれる味噌は、病気予防、治癒効果、そして解毒作用もあり、腸内環境を整えてくれるスーパーフードです。
味噌の効能や起源など詳しくはこちら☟
放射性物質などの毒物の排出作用もある
【味噌の七徳】
①抗がん作用
②動脈硬化(脳卒中、心筋梗塞など)予防
③放射性物質を排毒
④老化、認知症の防止
⑤糖尿病、肥満、便秘を改善
⑥美白効果(シミ、そばかす防止)
⑦自律神経を正常に
【味噌の医学的効能】
・肝臓障害→タバコの有毒ニコチンや放射性物質も排出する作用がある
・下痢症→腸内細菌の繁殖を促す
・ぜんそく→生の里芋の皮をむいてすりおろし、味噌汁に加えて飲むと咳やタン切りがよくなる。
・貧血→しじみやアサリなどを具に入れた味噌汁が効果的
・膀胱炎→自然塩などで塩分をしっかりとること、玄米食の副食として、味噌、胡麻、大根おろしを積極的に食べるといい。
【参考文献】 番茶・ゴマ・海苔・味噌 和食の底力 花伝社 船瀬 俊介 (著)
厚生労働省の研究班が岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県石川の4地域にお住まいの、40~59歳の女性約2万人の方々を、10年間追跡した調査結果を2003年に発表しました。
その結果によると、
①「1日3杯以上のみそ汁」で乳がんの発生率が40%も減少することがわかったようです。
②また、「みそ汁」と「大豆、豆腐、油揚げ、納豆」の摂取状況から大豆イソフラボンの量を計算して、乳がんとの関連を調べたところ、摂取量が最も少ない人に比べて、最も多い人では、乳がんの発生率が54%も減少していることがわかりました。

イソフラボンは化学構造が女性ホルモンのエストロゲンに似ています。
女性ホルモンは乳がんの発生を促進すると言われている一方で、イソフラボンは抑える方向に働き、乳がんを予防する効果があるのではないかと考えられているそうです。
味噌が活性酸素も除去
上記の論文に書いてあるようなんですが、何度読んでも私には難しくよくわからないんですが、私なりに解釈すると、大豆自体に優れた抗酸化作用があり、サポニンやビタミンEなどの抗酸化物質の他、「DDMPサポニ ン」にも活性酸素消去に効果があることがわかったということなんだと思います。
女子栄養大学 副学長 五明氏の文献に分かりやすくまとめられていたので引用します。
6.8 味噌に老化抑制効果を期待できるか?
大久保一良「大豆サポニンの新しい機能 X(活性酸素種)Y(触媒種)Z(受容種)系における活性酸素消去能」化学と生物 35(12), 839-845, 1997-12-25老化や疾病の大きな原因の一つが活性酸素(ラジカル)。
活性酸素を消去する作用をもった成分をラジカルスカベンジャーといい、これを含む食品を多く摂取すれば健康を維持し、疾病リスクを下げることが期待される。
味噌の成分「DDMPサポニン」の活性酸素消去作用が報告されている。特に、味噌の中の DDMP サポニンは群を抜いて高いラジカル消去作用が認められた。
その他にも 「みそで活性酸素が消えた」にも味噌による活性酸素の除去効果はあると検証されているようでした。
さらに面白いことに、色の濃さ=熟成期間が長いほど抗酸化が強いことがわかりました。
熟成期間の長い豆味噌は一番抗酸化力が強いということなんで豆味噌好きな私にはかなり嬉しい朗報です。
詳しくは、下記の文献に書かれていました。
【味の種類による抗酸化性の比較学苑 生活科学紀要 No.830 27~29(2009 12)亀形恵美 中津川研一】
味噌と放射能
「味噌と放射能」については、伊藤明弘教授(1999年当時。広島大学放射線医科学研究所教授)は、マウスを使った動物実験を行った結果、味噌には、放射線から体を守る働きがあると主張した。
動物実験では、十分に熟成した味噌ほど放射線防御作用が高いとしている。
【参考論文】広島大学原爆放射能医学研究所細胞再生学研究分野渡遺敦光
しかし三好元晴医師の著書「発酵遺産」では「マウスの実験でX線照射による小腸障害に対して味噌が有効であった、という研究がありますが、照射されたX線の線量は8千から1万ミリシーベルトでマウスが死に至るような高線量です。
原発事故のような低線量での研究ではない」などの味噌に放射能に対する効果はないとされています。
他にも色々書かれていましたが、その中でも印象に残ったのは「マウスに投与した味噌の量を人に換算すると1日150gになるので非現実的な研究だ」とも書かれていました。
他にも味噌の放射能に対する有名な話ですが、長崎の原爆の時に自らも被爆しながら、医師として負傷した被爆者の治療にあたった秋月辰一郎医師は「爆弾をうけた人には塩がいい。玄米飯にうんと塩をつけてにぎるんだ。塩からい濃い味噌汁をつくって毎日食べさせろ、砂糖は絶対にいかんぞ!」と言われていた話もあります。
そして秋月辰一郎医師の著書「体質と食物」では、治療をした被爆者が原爆症にならなかったのは『わかめの味噌汁』であったと私は確信していると書いてあるそうです。(確認はしていません)
なので味噌の放射能に対する効果はわからないところですが、個人的には若干はあるのかなと思いますね。
ーーー転載終了ーーー