辺 蟲 憐 寺 境 内

Hemulenji precinct yard

御寂山辺蟲憐寺々領林
昆虫相他備忘録

褄黒黄蝶

2024-10-11 22:43:29 | ZU・I・SO 

241011 やっと秋…ツマグロキチョウに会いに八王子市を散歩。

 

5化のピークを越えた辺りであろうか。

 

 

産卵する個体が比較的多く見られた。

この個体の触覚上の葉にも卵が確認できる。

 

 

6化

 

4化

前回は4化を見ておらず 発生は既に終了したものと思っていた。

前々回 4~6化の混飛 を報告したが 今回の掲載画像はその傍証となろう。

この化性のボケは 越冬個体の春の産卵期が長い事で生じているものと推察されるが 拡散する性格 と共に 不安定な河川依存に適しているのかもしれない。

また 1化の産卵期 でさえ カワラケツメイは双葉を残した状態なので 越冬個体の産卵は発芽直後となり ともすれば発芽待ちや生育待ちに呼応し 産卵期が長いとも考えられる。

加え 1化の生育に必要な食餌量を賄える株は少ないであろうから 個体数が少なく 小型になる事も理解できる。

化性のボケは 世代を重ねる毎に増幅すると思われ 諸説を生む一因となっているのであろうが 翅形・サイズ・色・斑紋などが 4化と5化 の間で大きく変化するので そこを境目として夏型・秋型と分類される事には さほど違和感は無い。

しかし秋型が5化と6化に相当するので 秋型は産卵しないとする記述には問題が有る。

変異幅を言う場合も5化と6化で色が違い 分けて比較する必要があるだろう。

 


褄黒黄蝶

2024-10-03 09:33:25 | ZU・I・SO 

241002 ツマグロキチョウの秋型を見に八王子市を散歩。

まだ5化が多い。

 

 

産卵

5化の産卵 を撮って 鬼の首でも取ったかの様な気分だったが 彼方此方でそれを見るに 6化の存在を疑う余地など無く 極当たり前の事象だった。

その上でシーズン最後に見られる 翅裏地色や条紋が赤味を帯びて 褐色に見える個体が6化ではないとすると 逆に説明がつきそうもない。

 

キタキチョウの秋型もどんどん羽化している。

 

夏型との交尾

既知の通り 秋型の生殖能力は未熟なままなので 越冬に必要な行動と推察されるが ライフサイクルの極めて長いキタキチョウと同様に 短いサイクルのツマグロキチョウの5化♂と6化♀の間で 世代間交尾があるのだろうか?。

あるのであれば色で判断できるであろう。

4化と5化の組み合わせであれば 色形大小で判断できそうだが…。

 

アゲハチョウの吸水

ウラナミシジミと。

私も盛んに吸水したが 有り得ない時期の真夏日の河原。

またまた熱中症に落ち 暫くへたり込む始末。

ツマグロキチョウの集団吸水の幻が見えた。

 

ウラナミシジミの集団吸水

 

ヒメアカタテハ

 

ショウリョウバッタモドキ

 


褄黒黄蝶

2024-09-25 10:59:45 | ZU・I・SO 

240924 涼しさに誘われ 八王子市を散歩。

曇りベースでむしろ寒かったが 日差しを得られた時間には 爽やかな川風の中 ツマグロキチョウを楽しむ事ができた。

 

熱中症と闘った灼熱の河原は何処へ…。

 

5化の発生ピークなのか 比較的多くの個体を見る。

 

 

色彩異常?

白いので♀かと思ったほどだ。

 

 

 

6化も出ていた。

少数だが4化も確認しており 4~6化が同日に混飛している事になる。

恥ずかしながら 今まで正確な化性を知らず 5・6化の混飛は尚更で それらの差異を越冬型の変異幅だと理解していた。

ところが晩秋や越冬後の個体は 多くを見る事ができないと言い訳をしつつも 過去画像を見るに 上記6化同様の赤い個体(地色や条紋に赤味が出る。)ばかりだ。

従来の図鑑に於いても この種に限らず化性は当てにならないが 特にネット上に横行するコピペ的な記述に至っては言うまでもない。

その点 近隣にて長期観察ができる場所の存在は大きく 並行して採集・飼育ができた事で裏取りを行え 比較的正確な化性などを知り得たのは実に幸いだ。

話はやや飛躍するが 実は上記の裏取り用の母蝶を採集した際に 撮影者からきつめのクレームを受けた事がある。

そもそも法律違反等の悪事を働いている訳でもなく 距離をとって撮影を邪魔している訳でもないが(全体としてその日に被写体となる可能性のある個体が1~2頭減るので 邪魔と言えば邪魔なのかもしれない。) 採る採らないが全ての判断基準らしく 事情を説明するも全否定され やりとりの中で相手の虫レベル?の低さが露呈し 理解してもらうほどのエネルギーの出力は無駄だと察知した。

差はあれど 保護の名の下に採集者を十羽一絡げに批判し かと言って何か保護活動をするでもなく 成虫期のほんの一瞬のみを切り取るだけの輩が多過ぎはしないだろうか?。

虫を知らずして保護も何もあったものではないが 画像の出来や はたまた撮影機材に話の軸を置かれると 実に辟易としてしまう。

概して虫に関する情報量は 圧倒的に採集者の方が大きい事は否めない中で 採集者を排除したいのであれば 少なくとも彼らが大昔から担ってきた良き部分は 代行すべきではなかろうか?。

 

終齢幼虫

 

オオスカシバ

 


褄黒黄蝶

2024-09-18 17:24:39 | ZU・I・SO 

240918 午前中 八王子市を散歩。

ツマグロキチョウの5化が増えてきた。

 

前回 世代間交雑の可能性を示唆したが その交尾ペアに会ってみたいものだ。

4化と5化の組み合わせであれば 形態的な差異などで確認できよう。

4化(右)が5化(左)を追尾。

 

4化(右)の求愛と5化(左)の拒否行動。

 

 

今日も猛暑日 また熱中症の初期症状が出て この温度下の河原では 2時間と持たない事が身に染みた。

ツマグロキチョウの翅形・サイズ・斑紋などが変わり 衣服のひっつき虫を毟り始めるは秋 のはずなのだが…。

 


褄黒黄蝶

2024-09-13 16:55:11 | ZU・I・SO 

240913 午前中 八王子市を散歩。

ツマグロキチョウ5化を見たかった。

まだまだ4化の産卵が多く見られたが 5化も産卵していた。

 

上記個体が産んだ卵。

前回 早過ぎるであろう越冬型に困惑はしていたが この産卵にて納得した次第だ。

これまでのライフサイクルに要する期間を考慮すれば 年6化が求めてきた答えの様だ。

まだまだ4化の探雌飛翔も見られ 5化の個体数は少ないので 世代間交雑の可能性は高そうだ。

全水没して泥だらけのカワラケツメイは枯れずに済んでいるが あまりの暑さに私が枯れそうで またもや熱中症の初期症状らしきが出始め 後ろ髪を引かれる思いの2時間弱で退散。

まだまだツマグロキチョウの何たるかがわかっていないのだが…。


黒斑蘇鉄蜆

2024-09-08 23:12:47 | ZU・I・SO 

240907~08 静岡県熱海市初島へリゾートに。

初日午後 ホテルの広い庭を1時間程散歩。

最も多く見た蝶がクロマダラソテツシジミだった。

交尾ペアにも会えた。

敷地内なので ソテツが多めに植栽されているという背景はありそうだが…。

肛角紋褐色型が吸蜜していた。

南方系種の分布拡大にはウンザリだが アブノーマルはついつい撮ってしまう。

 

スズバチ

 

キングプロテア

 

 


褄黒黄蝶

2024-09-05 17:54:32 | ZU・I・SO 

240905 午前中 八王子市を散歩。

台風による河川の増水がもたらした ツマグロキチョウ4化への影響は如何なものか?。

流されていたとしても それがツマグロキチョウの本質と思われ 食草として選択されている1年草のカワラケツメイと共に見てみたかった が 3化時同様 食草の見当たらない堤防上の車道の更にその外側にさえ翔んでおり それなりの覚悟は無用だった。

 

ほぼ草などが流された水際付近の河原にて。

 

多くの食草が水没した様だったが 何ら問題無く 盛んな探雌や産卵が見られた。

 

産卵は倒れた草の中に潜る事も多く 実に撮り辛かった。

 

卵の多くはやはり低い新葉に産んである。

 

1頭のみであったが5化に会う事ができた。

今回の4化が やや盛期を過ぎている感覚があるので 1化からのバラつきを考えれば 5化の混飛があって然りだ。

このバラつきは不安定さを強いられる河川依存に適しているのかもしれない。

世代間交雑があるのだろうか?。

ともあれ フィールドワークと屋外飼育を1化から通して行い ここまでの化性を掴めた事に満足はしている。

 

ハグルマトモエ

 


黄肌鹿の子

2024-08-29 05:29:03 | ZU・I・SO 

240828 午前中 国立市を散歩。

曇ベースに時折の雨と日差し…濡れた草上にミヤマチャバネセセリやギンイチモンジセセリどころか イチモンジセセリやチャバネセセリさえ 刺激しないと翔び出てくれない。

前回も多かったキマダラセセリやツバメシジミなどを見て帰宅するハメに…。

唯一 キハダカノコでお茶は濁せた。

東京都レッドデータだとか。

 

キマダラセセリ

 

チャバネセセリ

 

ツバメシジミ

 

ウスバキトンボ

 

アオモンイトトンボ

 


深山茶羽挵

2024-08-24 09:48:26 | ZU・I・SO 

240823 午前中 ミヤマチャバネセセリに会いに国立市を散歩。

 

晴れて高温…これではほぼ全ての蝶が潜ってしまう。

朝の内に撮って 予想通り早々に翔ばなくなったので退散。

訪花シーンを得やすい午後遅くに 雷雨に怯えながら再訪する気力なんぞ有り様も無く 午前早目の短時間で 雌雄の画像を揃えられた事にそこそこ満足できた。

 

ギンイチモンジセセリ

 

セスジスズメ

 


褄黒黄蝶

2024-08-22 20:41:57 | ZU・I・SO 

240822 前回の八王子市のツマグロキチョウが目前で産んだ数卵を持ち帰り 4化目のアンテナとして屋外飼育をしていたが 蛹化し始めた様だ。

これで4化のザックリした発生期を掴める。

また フィールドで蛹を狙って探した事は無いが 少ない飼育経験や蛹色から 蛹化場所のヒントになるかもしれない。

1化に呼応したカワラケツメイの茎は 蛹化場所としては不適に思えるが…?。

因みに 画像の蛹は向き合っているが 被せているネットに食草が圧せられる都合で 実際は右の個体も上向きだ。


褄黒黄蝶

2024-08-08 19:10:08 | ZU・I・SO 

240808 午前中 八王子市を散歩。

ツマグロキチョウ1化の母蝶採卵から屋外飼育をして 2化の発生期を知る事ができたが それをスケールにした3化の発生期予測から 多くの個体に会う事ができた。

河原どころではなく カワラケツメイの無い河川敷 はたまた堤防の車道にさえ翔んでいた。

1化時では丹念に探さないと見つからなかった食草も 見つかる本数が増えた2化時を経て 3化時は探さなくとも目に入るほどに伸長していた。

越冬個体は 我々には見えないほどの発芽直後の食草への産卵を強いられるのであろうから 1化の成長の大変さは如何許りであろうか?。

化数を経るに従って個体数が増しているのは明らかで 食草の状態に比例しているものと推察する。

 

交尾シーンに会う事ができた。

この種に限らず 開翅して腹部を持ち上げる♀の拒否行動の姿勢が理解できる。

 

 

産卵する個体が多く見られた。

やや日陰の低目の新葉を選択しており この個体の上の葉表主脈にも卵が確認できる。

 

卵は多数確認できた。

 

まだ幼虫も確認できた。

越冬個体の産卵時期のバラつきが平行移動しているのであろう。

 

後翅表の黒鱗が発達して 閉翅しているとキタキチョウの「ワカメちゃんカット」に見えなくもないが サイズなどが全く違うし この暑い時季 殆どのキタキチョウは翔んでいないので まず見紛う事は無い。

 

日ざかり黄色い蝶  種田山頭火

 


筋黒茶羽挵

2024-07-26 17:05:46 | ZU・I・SO 

240724 午後 スジグロチャバネセセリに会いに 山梨市から須玉町へ。

 

ヘリグロチャバネセセリ

 

ホソバセセリ

 

ミズイロオナガシジミ

 

ジャノメチョウ

文末ながら 行を共にして頂いた tk 氏に深謝したい。

 

スジグロチャバネセセリ

 

ま昼の花の一つで蝶蝶も一つで  種田山頭火

 

・・・・・・・コメントへの返信・・・・・・・

 


赤挵

2024-07-25 15:58:40 | ZU・I・SO 

240724 アカセセリに会いに 午前中 山梨市を散策。

 

ヘリグロチャバネセセリ

 

ヒメキマダラセセリ

 

ヤマウラギンヒョウモン

 

ホシミスジ

 

クジャクチョウ

 

ウラジャノメ

 

シロモンクロエダシャク

 

マルガタハナカミキリ

 

ヨツスジハナカミキリ

 

ヤマウラギンヒョウモン

 

てふてふあそばせてあざみあさのいろ  種田山頭火

 

・・・・・・・コメントへの返信・・・・・・・

 


褄黒黄蝶

2024-07-18 23:10:56 | ZU・I・SO 

240718 午前中 ツマグロキチョウを見に 八王子市を散歩。

 

 

求愛行動。

 

産卵はやはり低い新葉を選択していた。

 

梅雨明けの日陰の無い河原はきつい。

ポイントに到着後 30分もしない内に熱中症の症状が出はじめた。

シャッターを押す手が震え 気持ち悪くて立っていられないので スポドリをゴクゴク飲んで 水際の草陰に寝転び 素足を少しドブ川臭のする流れに突っ込んだ。

目前を頻繁に行き交うハグロトンボ(神様トンボ)...ついにお迎えか?。

時折 上空をツマグロキチョウが翔ぶが どころではなく 暫くして何とか立ち上がれたので帰途に着く。

 

やたらにてふちよがとんでくる梅雨晴れ  種田山頭火

 

・・・・・・・コメントへの返信・・・・・・・

こごみG さん

ありがとうございます。

わかっちゃいるけどやってしまった と 言ってられない年齢になってしまいました。

実は前回もやや呼吸が苦しくなったので 水分量を増やしたつもりではいたのですが 過酷さが比ではなかった様です。

油断禁物ですな。