【ヒトラー】
ヒトラーには、演説の才能があったとされています。そのため、大衆の心を掴むことが出来ました。ただし、人の意見を聞かずに、一方的に喋り続けるので、対話は、苦手だったとされています。ヒトラーは、演説する時、人に物を考えさせないようにしました。一般的に、困ってる者ほど騙されやすいとされています。当時のドイツは、多くの大衆が困窮していました。そこでヒトラーは、すべての労働者に職とパンを約束したとされています。大衆は、それを歓迎しました。
【演説】
ヒトラーは、若い頃、画家を志望しており、もともと芸術家気質だったとされています。特に、ワグナーのオペラを愛好していました。だだし、自分に都合良く解釈していただけとされています。ヒトラーの演説は、ワグナーの総合芸術の影響で全てが演出されていました。そのため、大衆にどのように語るか、常に意識していたとされています。時には、沈黙やジェスチャーなどを駆使しました。大衆は、巧みにヒトラーの演説に引き込まれたとされています。
ヒトラーは、都合の悪い情報は一切伝えず、都合の良い情報だけを拡大して伝えました。また、意味がどうとでも取れる、抽象的な言葉をよく使っています。ヒトラーは、大衆にアピールできるように、簡潔で分かりやすい、キーフレーズを決めていました。たとえ嘘でも、それを繰り返し伝えることで、頭の中に刷り込めるからです。それによって、強制しなくても、相手をコントロールすることが出来るとされています。法廷でも、自己演出し、自説の宣伝に利用しました。
【ドイツ民族】
ヒトラーは、生まれ故郷のオーストリアを嫌っていました。なぜなら、オーストラリアが他民族国家だったからです。ヒトラーは、ランツのアーリア人優越思想の影響を受けており、民族の純潔が、ユダヤ人によって侵されていると思っていました。アーリア人優越思想では、アーリア人という言葉をドイツ人「ゲルマン人」という意味で使っています。ただし、人種的にアーリア人は、ゲルマン人ではありません。
ヒトラーは、ユダヤ人と社会主義者が、スパイ活動したので、ドイツが、第一次世界大戦で負けたと思っていました。それが、ドイツの団結を弱めたと考えたからです。そこで、ユダヤ人という共通の敵を作ることで、再び大衆を団結させようとしました。ヒトラーの目的は、ドイツ国内のドイツ人「人種的な意味での」以外の「絶滅」と他国への「侵略」です。侵略によって、国外にいるドイツ人を救おうとしました。バラバラに住んでいたドイツ人を取り込み、より大きな勢力にしようと思ったからです。ヒトラーは、平和は、剣「戦争」によってのみ守られるとしました。
【全体主義】
ヒトラーは、自身を神によって使わされた存在と考えていました。そのため「キリストが始めた仕事を私が完成させる」と言っています。自分こそが国家だとし、国民は、ただ自分の命令を実行すればよいだけだと思っていました。ヒトラーは、自分はドイツと結婚したのだとも言っています。そのため、恋人エヴァ・ブラウンの存在は、公にしていませんでした。
個人を超えた全体的なものに従うことを「全体主義」と言います。その全体主義では、異なる思想は弾圧され、同じように考え行動しなくてはいけませんでした。それを宣伝するために作られたのが「意志の勝利」というプロパガンダ映画です。