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ネアンデルタール人について

2025-01-04 11:10:00 | 世界史

【ネアンデルタール人】

 ネアンデルタール人は、ホモサピエンスの亜種で、旧人とも呼ばれています。ホモサピエンスとは、今の人類のことです。ネアンデルタール人は、約4万年前の氷河期時代、ユーラシア大陸のヨーロッパを中心に繁栄していました。そのため、はじめに発見された場所もドイツです。ホモサピエンスの全DNAのうち、約2%は、ネアンデルタール人由来だとされています。ただし、ネアンデルタールのDNAを持つのは、アフリカ系以外のアジア、ヨーロッパの人たちだけです。ホモサピエンスは、ネアンデルタール人と中東の森で出会い、混血したとされています。


 ネアンデルタール人は、筋肉質なレスラーのような体つきでした。成人男性で、平均身長が約165センチ、平均体重80キログラムだったとされています。ネアンデルタール人が生きていた時代は氷河期でした。その寒さに適応するため、アレンの法則で、胴長短足になったとされています。なぜなら、胴長短足の方が、熱の放散を防ぎやすいからです。また、寒い時、筋肉を震わせると熱が出るので、筋肉質なことも寒冷地向きでした。ネアンデルタールは、白い肌だったとされています。それは、日射量が少ない地域への適応でした。

【道具と狩り】

 ネアンデルタール人が、初めて人工的に火を起こしたとされています。また、優れた工人だったので「ペンダント」「ブレスレット」「動物の毛皮の服」「石器」「握斧」などの道具を作ることが出来ました。 

 また、ネアンデルタールは、狩の名人だったとされています。力が強かったので、3mの重い槍で、大型哺乳類を狙うという肉弾戦の狩りをしていました。ちなみに、飛び道具は、使わなかったとされています。ネアンデルタールは、優れたハンターだったので、新たに道具を作り出す必要性がありませんでした。そのため、道具は、あまり進化しなかったとされています。逆にホモサピエンスは、弱かったので、道具を進化させていきました。最終的に、ホモサピエンスが生存競争に勝ったのは、技術力の差が要因だったとされています。ネアンデルタールの狩りは、リスクが高く、30代までに、ほとんどの者が命を落としました。


【ホモサピエンスとの関係】

 ネアンデルタールは、人類「ホモサピエンス」とライバル関係にありましたが、直接は戦わなったとされています。当時は、まだ戦争という発想がなかったからです。ネアンデルタール人は、血縁関係のある20人くらいで集団を作り、それらが個別に生活をしていました。遊牧民族のように、小さな家族単位の集団で、各地を彷徨っていたとされています。総人口も、少なかったので、長距離ネットワークが築かれることがありませんでした。

 ネアンデルタールの脳容量は、ホモサピエンスより、10%以上大きく、知能は同等だったとされています。そのため、ホモサピエンスほど複雑ではないが、生きる上で必要な言葉は話すことは出来ました。また、記号を使ってコミュニケーションをとることが出来き、抽象的に考える能力はあったとされています。高い精神性を持ち、死者を埋葬する風習もありました。




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