京都の歴史的な風景を保全するため、
鴨川沿いや有名社寺の周辺で建物の高さやデザイン規制を
強化する規制を導入する。
遅い!
京都も他の町も、どこも同じようなビル・広告塔が氾濫しているではないか。
京都らしい景観に、既に遠慮なく割り込んでしまっている。
京都は「場所」では、古くから風致地区の規制があった。
でも、「眺望」では、規制がなかった。
比叡山の借景の庭で有名な「園通寺」。
縁側からの庭をとおして遠くの比叡山が美しい。
その昔、円通寺を建てる場所の選定時に、
比叡山が一番美しく見える所(高さ・場所)を選んだそうだ。
(えらい~!お坊さん)
何年も前に、住職が嘆いていた。
「借景の竹やぶの向こうにマンションが建築され、借景に入る予定。」
なんと、興ざめ~。
でも、それを規制するものが無かった。
建築の法律でOKなら、どんな建物でも、どんな色でも、OK。
どの都市へ行っても、同じようなビルに同じ広告、駅前サラ金ラッシュ。
一方、ヨーロッパの古い町は、中世からそのまま保存、規制されている。
スイスの村は、町内の自治会の規制までが厳しい。
窓辺のゼラニュウムの花の色まで町内で、規制されるそうだ。
自分の土地だからといって、窓に洗濯物を干したり、
周りを汚くしたり、勝手に色を使う事はご法度。
ツエルマットのマクドナルドのお店も、
丸太小屋風、色もこげ茶で、町に、同化していた。
自分達の町を愛するゆえんだ。
京都らしい、
景観・眺望を後世に残したいものだ。