長年にわたってビタミンCとガンとの関係について、内外にわたって多くの研究が行われ、それらの結び付きから、新しい知見が見いだされています。今回は、ガンでのビタミンC要求量の増加について、いろんな研究を参考に考えて行きたい、と思います。
ガンに対する宿主抵抗性にビタミンCが必要であるという議論では、ガン患者のビタミンC貯蔵が異常に低い値であることが、多くの研究で示されています。ガンは炎症の一種で、細胞増殖の異常であり、外傷修復過程、心筋梗塞後の修復過程、および、やけどの修復過程、などと同じ特有の特徴です。研究によると、これらの過程では、ビタミンCが循環系の貯蔵からなくなり、それらの修復過程の位置に集まったことを示しています。また、貯蔵位置から腫瘍間質への移動は、ガンでも証明されています。天竺ネズミでの研究では、ビタミンCが腫瘍組織に選択的に集中し、結果として、正常組織は枯渇することを示しています。
Ross博士らは、いろんな腫瘍に罹ったマウスの組織ビタミンC含量を研究し、全例において、ビタミンC濃度は、それぞれの宿主の肝臓においてよりは、腫瘍においてもっと高かった。Conrad博士らは、電子スピン共鳴においてビタミンC基が、相当する正常組織においてよりは、種々腫瘍において高濃度に存在することを証明した。そして、ヒト腫瘍組織は高値のビタミンCをやはり含みます。ゴス博士とリットマン博士は、様々なヒト癌においてこのことを証明しました。
References
Ewan Cameron, et al. VitaminC and Cancer. Cancer Research. Vol39, Page663-681,March,1979