長く悩まされた不眠症から脱し、最近は布団に潜り込むや「ストン!」と眠りに落ちる喜ばしい生活だったのが、ここへ来てまたまた不眠に悩まされつつある。
一向に睡魔が訪れてくれず、話相手はPCより他に思いつかない。
亡くなった父の四十九日の段取りを、とろとろと進めているのだが、父の晩年は苦行であった。
徐々に不自由なことばかり増えていき「あーしろ、こーしろ」と兎角命令口調の人が、失語状態となって、明瞭な頭脳で要求はいっぱいあったはずなのに、一切その要求を伝えることができなくなった。
命令される側からすれば、それが救いであったのだが、本人にしてみれば、そうした状態がどれだけのストレスであったことか。
要求するための言葉を失い、行動するための体の自由を失い、食べたり飲んだりする楽しみさえ失っていた。
苦行以外の何ものであろうか。
乱暴に言ってしまえば、非常に強烈なエゴイストであった父の罪を罰せられていたろうか。
そんな風に言ってしまうことは、その命を失ってしまった今、ひどく残酷なことに思える。
ただただ苦しかったろうと、哀れむ想いが溢れるばかりだ。
渦中にいる時にはよぎることも無いような心境に至るところが、人の心の不思議だと言っておきたい。
一向に睡魔が訪れてくれず、話相手はPCより他に思いつかない。
亡くなった父の四十九日の段取りを、とろとろと進めているのだが、父の晩年は苦行であった。
徐々に不自由なことばかり増えていき「あーしろ、こーしろ」と兎角命令口調の人が、失語状態となって、明瞭な頭脳で要求はいっぱいあったはずなのに、一切その要求を伝えることができなくなった。
命令される側からすれば、それが救いであったのだが、本人にしてみれば、そうした状態がどれだけのストレスであったことか。
要求するための言葉を失い、行動するための体の自由を失い、食べたり飲んだりする楽しみさえ失っていた。
苦行以外の何ものであろうか。
乱暴に言ってしまえば、非常に強烈なエゴイストであった父の罪を罰せられていたろうか。
そんな風に言ってしまうことは、その命を失ってしまった今、ひどく残酷なことに思える。
ただただ苦しかったろうと、哀れむ想いが溢れるばかりだ。
渦中にいる時にはよぎることも無いような心境に至るところが、人の心の不思議だと言っておきたい。