現実社会は目まぐるしく、暗雲たれこめてよろしくないニュースばかり。
テレビはまるで狂想曲のように、事件や事故を日替わりで無責任に垂れ流している。
低調と言われているテレビのドラマ企画だが、仮想のなかに見える現実の方が安定した思考を呼び覚ましてくれるような気がする。
お気に入りは2本。
1本目は、テレビ朝日系列の「夜光の階段」。
松本清張生誕100年記念のドラマだ。
何といっても、悪い男を演じる藤木直人が端正で甘く、危険な美を見せている。
現代に置き換えても違和感のない、野心に満ちた人間の危うく溢れるエネルギー。
変わっていく人の心と、そこに忍び込む悪意は説得力に満ちている。
また、津嘉山正種(江守徹か小林稔侍の声と思っていた)のナレーションが、唯一昭和の空気を残して重厚である。
どちらかと言えば、性悪説に起因しているような気がするが、松本清張氏は、ドラマを生む悪をピックアップするのが上手くていらっしゃる。
今日、毎日のように流される殺人事件のニュースを、松本清張氏が存命であればどう評して下さるだろう。
善も、悪も、今の日本では語るに足らない乱れうちの現実となっているような気がする。
テレビはまるで狂想曲のように、事件や事故を日替わりで無責任に垂れ流している。
低調と言われているテレビのドラマ企画だが、仮想のなかに見える現実の方が安定した思考を呼び覚ましてくれるような気がする。
お気に入りは2本。
1本目は、テレビ朝日系列の「夜光の階段」。
松本清張生誕100年記念のドラマだ。
何といっても、悪い男を演じる藤木直人が端正で甘く、危険な美を見せている。
現代に置き換えても違和感のない、野心に満ちた人間の危うく溢れるエネルギー。
変わっていく人の心と、そこに忍び込む悪意は説得力に満ちている。
また、津嘉山正種(江守徹か小林稔侍の声と思っていた)のナレーションが、唯一昭和の空気を残して重厚である。
どちらかと言えば、性悪説に起因しているような気がするが、松本清張氏は、ドラマを生む悪をピックアップするのが上手くていらっしゃる。
今日、毎日のように流される殺人事件のニュースを、松本清張氏が存命であればどう評して下さるだろう。
善も、悪も、今の日本では語るに足らない乱れうちの現実となっているような気がする。