「それは迫力の違いでしょう。」と軽くいなしました。
何の話かと言いますと、携帯電話なんですが、ツーカーは機種を新しくするとき、電話番号とメールアドレスは新しい方に移動することができるけど、電話の履歴とメールの内容は駄目だということです。
それが何とかなったという話です。話は半年前に遡ります。
自転車を倒した拍子に、携帯がバッグから飛び出し、雨上がりの水溜りにポチャーンとなったのは、4月12日(月)のことでした。当然の如く、画面がきれいに消えました。
その時、頭を過ぎった一番ショックなことは妹からの入院前、召される5日月前にくれたメールも消えたことでした。内容は他愛無いものですが、逆にそれが元気だった妹の証しも思えてメールを保護していたのです。
その二ヶ月前には利用者さんの家に置き忘れるトラブルがあったばかりで、「もう、携帯は持たない。」と一週間ほど頑張りました。けれども、仕事の連絡にどうしても必要を感じて、結局は携帯を新しくしました。
窓口の話だと一週間ぐらいしてしっかり乾ききると画面が復活することがあるということでしたので、教えてもらったように電池を取り外し、蓋の部分も外してできるだけ乾きやすいようにして開いて置きました。そして思い出してはちゃんと設置して「ああ、やっぱり駄目だわ。」とまた取り外して干す。一週間どころか、あきらめ切れずに2ヶ月ほどやっていました。私には言わないけど、娘もやってくれていたようです。「復活したよ。」と言ったのは娘の方でした。思わず「バンザイ!」でした。
可笑しなものであれだけ気になっていたのに、復活したことにすっかり安心しました。もう使えなくなって、見ることしかできなくなった古い携帯に充電だけは欠かさずやって、時に妹からのメールも見ていました。
ところで今回、主人が携帯を新機種に変えました。主人はドコモです。主人の話だとメールの内容も全部新機種に移せるそうです。「えっ?」でした。
「じゃ、じゃ、妹のメールを新しい方に移せるんだ。」って訳でツーカーのショップに行ったら駄目とわかって逆にショックです。でも、「ここであきらめたら女がすたる。」窓口のお兄さんにこう言いました。
「私は電話番号もメールアドレスも全部消えてもいい。それはまた聞いて入れなおすから。だけど、亡くなった妹からメールをもらえることはもうない。
そのメールだけでいいから、何とかできないですか?」と。
頭を抱えたお兄さん、考えてくれましたよ♪。
古い携帯を一年間だけプリペイド携帯に変えられるようなんですね。
それは3000円か5000円だけど、1000円はサービスだそうです。お兄さんはこの1000のサービス部分を利用して10日間だけ送信可能のプリペイド携帯に代えてくれたのです。このプリペイド携帯から新しい携帯に転送できるというものです。できたときはほんとに嬉しかったですねえ。
喜んでいる私にお兄さんは教えてくれました。
「どうしても保存して置きたいメールならパソコンとか可能なら幾つかのアドレスに転送していた方がいいですよ。メールが終わったら、画像を転送してください。10日間か、料金が1000円になった時点で終了します。」と。
「そうすると、画面が全部消えてしまうの?」と聞きましたら「見るだけなら今まで通り、見ることができますよ。」とにっこりしました。
ヤッター。ヤッター。“人間、あきらめが肝心”なんて言うけど、すぐにあきらめることはないですねえ。


