栃木県、現在は佐野市となってしまった旧安蘇郡田沼町に鎮座する「一瓶塚(いっぺいづか)稲荷神社」。旧暦2月の初午に近い週末には「田沼初午祭」として江戸時代から300年以上続く稲荷詣で賑わうこととなる。
まずは参拝。拝殿前の銅製鳥居は延享3年(1746)に鋳物師・丸山善太郎が制作したもので、国指定重要美術品に指定されているという。
拝殿では初午のご祈願が執行されていて、境内には太鼓の音が響きます。
朱塗り本堂には精巧な彫刻が施されていて、栃木県の指定重要文化財にも指定されています。
本堂足元には神使いの狐がたくさん・・・・。
整然とした末社殿。
境内社「西宮神社」
一瓶塚稲荷神社縁起
平将門征伐で功労のあった鎮守府将軍俵藤太秀郷公が、天慶五年相州鎌倉松ケ岡稲荷大明神に詣で、下野国富士村に勧請し衣食住の祖神、商売繁盛の守護神として創建されました。信仰者拾数万人、県内随一の稲荷神社として著名であります。:ここです→ Google マップ
その後文治二年秀郷公の子孫佐野荘司讃岐守成俊公が唐沢城再興の折り、富士村の稲荷大明神を現在の田沼の地に勧請(かんじょう)して、社領を寄進し佐野荘の総社として尊崇されました。その際近郷近在の人々は競って瓶に土を入れてこの地に運び、塚を築いたのでこの塚を一瓶塚、この塚の上に稲荷の祠を建立したので一瓶塚稲荷大明神と称したと伝えられております。
初午祭りは古くより遠近の老若男女の信仰者で賑わい、三月の初午祭には群馬、埼玉、東京方面よりの参詣者が多く、数万の人手で賑わい、しんこまんじゅうと植木市は名物となっております。
御朱印をいただきました。左三つ巴の印が四半分傾いている感じですが?
稲荷神社周辺には300軒以上の露天が軒を連ね賑わいをみせています。
おおっ「天才バカボン焼」発見!
もちろん「しんこまんじゅう」がお土産です。
しんこまんじゅうの由来
佐野・田沼の一瓶塚稲荷の初午祭と言えば必ずしんこまんじゅうの名がきかれます。
いつの頃か、一瓶塚稲荷の境内に小さな茶店が出来て、参拝の人達の人気になりました。働き者の亭主と、まるでお稲荷様の使い姫のような気立てが良く美しい女房が、米の粉を素材とした花まんじゅうなるものを作り売り出したところ、風味ともに評判になり近郷近里に知れ渡り大繁盛しました。信心深い店の夫婦はお稲荷様のご利益と信じ、花まんじゅうの売り上げの一部を毎日奉納する事にしました。ところがこの善行が知れ渡りまたまた人気を呼んで一瓶塚稲荷と花まんじゅうは切っても切れないものになりました。
花まんじゅうは信仰の証明とさえ思われ、参拝の帰りには必ずお土産にするようになりました。花まんじゅうと言う名はいつのまにか信仰まんじゅうと呼ばれるようになり、今ではしんこまんじゅうの名で親しまれています。幾百年も過ぎた今日でも、その素朴な製法による風味が守られ、更に新しい衛生管理のもとで、しんこまんじゅうは現代の人々に忘れ得ぬ郷愁をそそる味として親しまれております。
春の花をかたどったしんこまんじゅうは、ピンクと緑がつぶ餡。黄色と緑がこし餡になっております。
お好みでどうぞ。
御菓子処 大田屋
東北自動車道岩舟JCTから北関東自動車道に入り、唐沢山城跡トンネルを抜ければ佐野田沼IC。この3月19日(土)15:00には北関東道が全線開通し関越道高崎JCTへと繋がることとなる。
>森の中の恍惚:田沼初午祭 2012
素晴らしい記事ですね(^-^)
ここ数年、田沼初午を記事にしている人が少なくなって来ているので、貴重な記事だと感動しました(^-^)