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(グエル別邸の装飾・くっ食われる) (ヴィラ「エル・カプリチョ」)
「スペインに行きたい
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と新婚当初
旦那もしくは自転車男
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「つれてっちゃる
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と言うから
「いつ
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って聞くと
「2年以内に
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と言ったのに
あれから19年年以上経ってしまった
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もうそんな発言があったことさえ
忘れているに違いない
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スペインとギリシャはやっぱり行ってみたい
バルセロナに行って、アントニオ・ガウデイの建築を見に
行きたいというあらゆる分野のデザイン屋は多いと思うが
るるにしたって8年近くも建築学科などという場所に暮らしたのだから
アントニオ・ガウデイの建築空間に実際に浸ってみたいし体験したい
と思うのは、まあいたって普通なのだと思う。
あの奇跡的な建築たちがこの世に生み出されたのは
グエル氏という人物があの時代に存在したからでもある
エウセビオ・グエルという人は今で言う御曹司(繊維業者の)であり
父親の莫大な遺産を相続するのだけれど、高い見聞と経営者の才覚と
加えて芸術の造詣に深く、慈悲深い人で、気取らず、人当たりもよく
性格もよく、酒タバコはやらず、有り余る財を持っていても、質素な
服装をまとう倹約家でもあったという。
・・・・そんな人本当にいるのね。
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そして、その財産を多くの芸術家や
文化人保護の為につかったとさ
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ピカソなんかもその中にいたって。
これは、るるが大学生の頃にガウディの特集の建築雑誌を買って
読んでいたら、彼の生涯のことについて書かれていて、
グエル氏はガウディのパトロンとして彼を擁護していたが、
晩年の敬虔な宗教家としてのガウディは
この信心深い祈祷家のグエル氏からの感化であると書かれていた。
ふ~むなるほど
若い頃のガウディは進歩的な自由主義者で
「仕事を愛し金持ちになること」を目指し
ダンディで美食家だったという。
晩年のなりふり構わず、建築現場へ泊り込んで
乞食と間違われて死んでいく
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というまるで違う2重像のガウディであったのは
グエル氏のことをガウディは
「彼こそ本当のセニョールです。本当のセニョールというのは
優れた感性、優れたマナー、優れた地位の持ち主のことで、
何もかもが優れている為羨望を知らず、また何人も彼を困らせ
ようとせず、更には彼は取り巻きの人びとの才能の発揮を好意
を持って見守る人であるのです・・・メディチ家の人というの
はこういう人だったのでしょう」
と語ったと言う。
そんな自由主義者の若いガウディが驚くべきことに
実に43年間もサグラダ・ファミリア教会の建設に費やし、
1926年6月10日
電車に接触された時は乞食とみまちがえられ、とおりがかりの
タクシーすら病院へ運ぶことを拒んだらしい、すでに何年も
サグラダ教会に寝泊りし、結婚もしない生涯を終えた。
一つには第一次大戦と世界恐慌のせいでもあったのだけど。
そのサグラダ・ファミリア教会も彼が逝った時点では全体計画の
10分の1ばかりが出来たところだったが、今なお作られ続けている。
1883年彼が教会の主任建築家に任命されてから、124年にもなるが。
没後13年目にサグラダファミリア聖堂に埋葬されたと言うから
今もこの教会の建設を見守り続けているに違いない。
完成は予測では2026年ごろらしい、けれど建築と同時に修復をして
いると言うから、出来上がった時に新築とは呼べないんだろうなあ
もう完成なんて目指さずに、200年でも300年でも、作り続けて
いて欲しい気もするが・・・。
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(グエル公園)
彼のデザインは「自然こそわが師」であると言う
病弱で6歳の頃リュウマチに罹り、生家の「釜師の庵」で
過ごした日々に親しんだ、木々や草花や、小動物や昆虫との
ふれあいと観察が大きく影響しているらしい
そして両親ともに金属関係の細工師という
職人の家に生まれたことも
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いまじゃバルセロナの観光の目玉が
ガウディ。巡りらしいが・・・。
それはそれとして
やっぱり空間は体験しないことには語れんもんね。
い・き・た・い
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路面電車に轢かれて死んだと思ってたけど、
即死じゃなかったということやね。
乞食と間違えられて、手当が遅れたのかな。
乞食さんなら、ないがしろにされてもいい、
ということにはならないけれど、
電車などという文明の利器ができたおかげで、
惜しい人をなくしました。
もう200年ほど生きていてほしかった!
そうそう、サグラダファミリアの建造に、
日本人が関わっているのは嬉しいな。
主任彫刻家が外尾悦郎さんという日本人でしょ。
いまごろ、コツコツ彫り続けてはるんやろね。
20代でバルセロナに渡り、
30年近く携わっていることになるけど、
確か1953年生まれだから、53、54歳。
あと30年頑張っても、完成は見られないか。
でも、たとえ完成を見られなくても、
ライフワークを見つけた人は幸福だと思う。
余談ですが、外尾さんは福岡出身らしいっすよ。
ミーハーと言われてもいい、見たいものは見たい。
といっても旅費がないので、ロト6でも買って、
バルセロナ・ガウディを巡る旅に行こう!
それがだめなら、せめて近くの温泉で、
ガウディもどきのタイル貼り湯船に浸ろうか。
贖罪の為の教会だから
何百年も作り続けていく意味はあるね
人間の愚かさの為にも
外尾さんも生きてるうちに
完成してしまうより
死ぬまで仕事し続けられたら
しあわせやね