むらやわたる57さい

千文字小説の未来について

超IQ研究所 太平洋戦争概説㊲

2019-05-19 11:39:15 | 小説

 

   阿嘉島の戦い

 

 三月三一日朝。

南雲 カデナより。上はハンガリー人。ヒトラーはそっちで確認して。

牛島 ヒトラーの日本名は安東Fにする。

M もうすぐ午前八時だ。上陸海岸(観戦席がある)へ行こうか安東F。

牛島 なにか不都合があったらその特殊衛生兵に、拷問されたことにして。

M ユダヤ人の大虐殺って、なんのことだ。

安東F 日独協定にもとづく安全策だっ。

四六三四のSS ユダヤ人は黒髪のドイツ人で、黒髪は東洋人。

牛島 どっちの東洋人だ。

四六三四のSS つまり東京大空襲や大阪大空襲で死んだ人々はナチスに、虐殺されたユダヤ人ということになります。

M それで米国の死に神を、赤ん坊のままにできるんだな。

南雲 暗殺者ファイルの他を省略。

四六三四のSS ファイル名。デパート。

ナチス将校 来店客に商品を案内する仕ごとだ。業種と職制をよく確認しろ。デパートをつくって全員並べるんだ。空き缶じゃなくて人間を撃つんだぞ。

六四二九 食品関係のやつばかりだ。農家は製造。仕がけ商品でいいんだな。おれに撃たれるまで自ぶんの商品を説明するんだ。

六四二九 「おいしい」や「高級な」や「伝統ある」は商品じゃないだろ。原料と加工方法の違いをわかりやすく説明するんだ。

六四二九 他の売り場から食品を買いにくるから食品売り場は必ず利益が出る。案内係が間違えなければだ。

六四二九 職制を聞くと、スケジュール表を見せて、休業補償の要求をしてくるやつが増えた。ナチスに用意させた札束を、部屋で山積みにしている。ギフト券だ。

六四二九 ナチスが公開処刑をやっている。催事(バーゲン)だ。死んだふりをするだけ。罪状や理由を隊長が読み上げる。長いほど値段が高い商品。高級な服だな。最高級の商品を陳列するんだ。思いや考えはいくらになる。

 終点。

四七四三の悪魔 これはできそこないよ。

 四月一日朝。

南雲 カデナより。今日から沖縄本島攻防戦。北側の洞窟陣地にいる満州からきた三〇〇〇人さんよく聞いて。フィリピンからきた米軍IN RIGHT部隊五〇〇〇人を倒すと終わりだけど、IN RIGHT部隊に迷彩服を着たやつがいる。それは日本軍の協力者。まざってないと刑期がへらないから。

M 変な連中だな。かずも変だ。

南雲 上はポーランド人。暗殺者ファイル以外を省略して。

M カイトの扉絵(病死幽霊を処理する特殊ファイル)がばらばらになったらそっちで処理できるんだろうな。

安東F 全部自動小銃で撃てばいい。

M 人間がまざっていてドアの前に立たないことがある。

安東F イレギュラーがないとかいま見れない。

牛島 原本はこっちに移送していただかないと。

四六三四のSS ファイル名。ペーパークラフト。

担当SS ポーランドへ侵攻したドイツ軍は人々を古い束縛から解放しました。

ナチス将校 夜の外出は禁止だ。昼間働くことも。昼間は遊ぶことだ。楽しくなければ人生じゃない。国民みんなが王様だ。

六六四〇 ラジオで結婚紹介所が新婚カップルを読み上げて、プロポーズのことばを発表する。

六六四〇 食糧の配給は屋外会食。年代物のワインが水と同じにふるまわれる。

六六四〇 仮装大道芸。楽器のひき語り。ナチス隊員がピエロの格好をして、キャンディーを配る。紙粘土人形に衣装を着せて行進。町なかにガスの入った風船や気球をつるす。

ナチスの下級将校 みんなで仲よくなって愛の楽園をつくろう。

六六四〇 大学の優秀な若者にチャンスを与えて、計画書を自由に書かせる。未来への抱負や夢を文章にした物だ。紙に書かれたことは別の町で実行する。

えらいナチス将校 破壊を予告する紙だ。集団処刑構造物の図面を書いた紙。抽選罪人の処刑方法を書いた紙だ。殺してほしい友人の名前をびっしり書いた紙。どれもこれも優秀な若者たちが考えたことだ。

四七四三の悪魔 これはどっちが先か断定できないわ。これ以上日本語変換できない。チェスの話に限定して。

ナチス将校 戦争は終わった。ツーク・ワン(チェスの、一手違いのエンドゲーム)は最初だけだ。チェスのゲーム性を簡単に説明しろ。

六六四〇 駒組みよりもトラップにひっかかるか相手を観察する。

六六四〇 じっくりした指し手の前に勝負を、決めるトラップを考えるんだ。四手、五手目に相手のクイーンが飛び出した形から、キングとクイーンのダブルチェックやくし刺しにできる形がある。クイーンをチェックして追い込む。

六六四〇 クイーンが飛び出す棋譜は高く売れる。あんたもやってみるか。

ナチス将校 チャンスを逃すと相手が強くなる。チェスをやりながらのんびりやって六千人だ。

 終点。

   つづく