身辺の整理をしていた夫が、四国土産の品を懐かしく眺めながら、「四国にもう一度行きたい」と聞こえるように独り言を、そんなに所望する人ではないし、日本縦断の旅も四国方面には寄らなかったし、これも一つの招きかと、四国一周めぐりの旅をしてきました。
夫婦で若いときの旅話をよくしますが、50数年前の夫の学生時代は無銭旅行で、あまり四国の美味しい特産品をゆっくり食べてなかったらしいのです。私も、尾道から伯方島へ、船の進水式に親戚と出かけただけだったので、四国の旅行には大変興味がありました。
大分県の佐伯港からカーフェリーで宿毛に、その日の内に日本最後の清流四万十川へ、遊覧船に乗り、有名な沈下橋の下をくぐり静かな川の景色を楽しみました。
夕食は、土佐名物の皿鉢料理をいただきました。皿鉢料理は大皿に料理のすべてが盛られた女性に優しい郷土料理だと聞いて納得できました。
何回も台所と客間を往復しなくていいし、洗い物も少なくて済むということ、これからのヒントです。
二日目は、月の名所桂浜散策、坂本龍馬像を仰ぎ見て、その大きさに高知県民の方の龍馬に対する敬愛の気持ちの大きさを感じることができました。
それから山水画のような美しい景色大歩危峡で休憩して、金毘羅宮に向かいました。杖を頼りに急な階段を登り参拝しました。
ボランティアガイドさんから「こんぴら参り」と記した袋を首にかけた犬が、飼い主の代参をした話を聞き、「こんぴら狗」のお茶菓子を求めました。
三日目は、朝の涼しいうちに遍路の元祖とされる衛門三郎の再来伝説ゆかりの寺でもある石手寺にお参りしました。
ここは、境内ほとんどの堂塔が国宝、国の重要文化財に指定されている壮観さで、それに寺宝を常時展示している宝物館を備えており、四国霊場では随一ともいえる文化財の寺院でもあります。施設にいる姉の分まで、御朱印長に記帳していただきました。
その後、砥部焼陶芸館に立ち寄り、きっと子どもの食卓で活躍するであろうと思われる皿を選びお土産にしました。
町並み保存の白壁の町、内子の町並みを散策して、うだつの説明を聞き、古き時代の生活の知恵に接することができました。
帰りは八幡浜港からフェリーで臼杵港へ渡り、帰路に着き、この歳でようやく遅まきにして日本一周できました。とてもいい旅でした。 (*’▽’)