「コンドル」は主人公の仲間達が殺された理由が謎として映画を引っ張っているのですが、この謎は、ま、一言で言えばヒッチコック云うところの“マクガフィン”ですね。
映画としては理由は何だってよかった。謎のまま終わってもよかったけど、一応、CIAの別部署の上層部が計画していたベネズエラの油田に関する裏活動にコンドル等の情報分析が邪魔になったという事のようでした。その答えにしたって、同じ組織の人間を7人、しかもコンドルの友人の別部署のサムまで殺すなんて、どんだけ重要な事だったんだと思いますが、やはりここはそれ以上考えても無駄ですな。考えないで、その事件に巻き込まれたコンドルの三日間に付き合うのが映画を楽しむ最良の道かと。
サムの奥さんはアレからどうなった?
キャシーのアパートにやってきた宅配業者の事件と死体処理は?
キャシーのその後は?
突っ込めば色々と疑問やら気になる事が出て来るのですが、本筋には影響ないので瑕疵というほどでもないし・・。
終盤の万事休すからのどんでん返しの面白さ。謎のままのストップモーションのラストショットも余韻があってイイですなぁ。
この映画とか「ペリカン文書」とか「エネミー・オブ・アメリカ」といった、主人公が抗いようのない敵に追いつめられていくストーリーは、サスペンスの極致って感じで観ていて物語にのめり込んでしまいますよね。
そうそう、この映画のマックス・フォン・シドーの殺し屋は最高でした☆☆☆
「エネミー」も何度か借りようとしたことはあっても、今だに未見のままです。
>主人公が抗いようのない敵に追いつめられていくストーリーは、サスペンスの極致って感じで・・・
ヒッチコックもそうですし、「激突!」なんかまさにマンマです。
シドーさんはこの前に「ものすごくうるさくて・・・」で歳をとった姿を見ていたので、余計にシャープに感じました。