創作・短歌・寒露の候

・きもい奴と子らに呼ばれてにこにこと何気に秋空眺めております

・稲刈りの黄色いパッチを切り取って一角すべて機械は剥ぎ行く

・見た目には紅きリンゴが美味しそう人の気持ちをシルバーに敷く

・時折は時間の流れを不規則に変えております庭先の椅子

・起業せる後輩の苦労想像し畑の栗を洗い届けぬ

・艱難の時を迎えてあの頃は思いだにせぬ今の寂しさ

・皆われがまいた種かを問い返す自然薯の蔓風で倒れぬ

・煩わし暮らしの澱を打ち捨ててロケットのごと我も飛たし

・草々に露は溜まって空映す露一つずつ空の広がり

・アサガオは秋空にても咲き続く考えではなく身を任せてる