・疎遠なる兄より手紙届きたる雪囲いなど手も回らずと
・故郷(くに)元の懐かしき味アブラゲを久方ぶりに食す楽しみ
・神無月冬将軍の居座りぬ早過ぎたるも喜べぬ暮れ
・恒例の年賀状書き気になりぬ人付き合いを減らす頃かと
・親と子の確執もあり凍みていた孫らの成長雪解け促す
・悔いという文字についてるりっしんべん毎日あるということなのか
・いつもせぬロッカーになど入れるから財布を忘れ温泉を出る
・いつからかよくわからずに始まりぬそんなことなど数多あること
・嫁の癖小さきことなど覚え居る覚えてないよ意味ないことは
・不可思議は生きてる自分ここに居る死の淵いくつかすり抜けもした
・樅の森ホテルに静降る雪は辛い別れする二人にも降る