あげちうのブロマガ

銀河の英雄たる条件とは

問題か否か。

「銀河英雄伝説 Die Neue These」、特に艦隊戦に関して様々、ツッコミが有る。

一応、今の所は相応、面白く見ている者としては反論もある、が。旧作の存在も有り、感情論的な物で有るなら…その辺、何とも言い難く。一応、今の所はそれほど問題は無い、と言う部分を、少し。

カストロプ動乱
 キルヒアイスが討伐に向かった際、カストロプ軍は数一万だったが、或いは本来は、”もっと多かった”可能性はある。流石に帝国軍との全面対決を二度も行えば、兵力は半分以下に成っていてもおかしくない。帝国軍は決して許さないだろう、この軍に未来は無い、現場の兵士的には、士気はかなり、下がっていた筈。
 正直言うと、この時点でキルヒアイスが、何とか兵力を一万五千くらい用意出来れば、真っ向勝負でも勝てた…のではあるまいか。ラインハルトもその際、協力しない事は無かった筈だが、キルヒアイスは解った上で、兵力を5千しか用意はしなかった、目的は制圧では無かった訳で。
 劇中で、カストロプ軍の旗艦は、その陣形の最後尾に位置していた。想像するに、「投網型」と言うか、そんな陣形を敷いていたのではあるまいか。旗艦前方の友軍は”全て楯”であり、そして矛であり。通常なら旗艦を友軍で包囲し守るが、その際は後方に位置する艦は特に前方への攻撃がし難くなる、そして旗艦前部へ展開する友軍の数も少ない。その上で、敵艦隊を投網で捕まえる様に、微妙に広がりつつ「食う」感じで襲う。友軍の損害を恐れない時、損害こそ多々あっても、意外と勝てたのかもしれない。それを二度も続ければ、カストロプ公もテンションが上がる。彼なりの、必殺の陣形ではある。
 その上でキルヒアイスが取った戦略は、そんな、突撃してくるカストロプ軍を前に、その突撃を行わせた上で散開し、そして全方位にて包囲する陣形を取った。この時疑問はある…5千で一万を包囲する陣形を取ったら、壁は”薄く”成ってしまい、その突破は容易なのではあるまいか?しかし、逆に言えば「薄い壁を突破されても数的な損害は少ない」訳だ。壁の一か所に攻撃を向けている間に、周囲から一斉砲撃を喰らえば軽傷では済まない。だからこそ、カストロプ公はそれでも、直ぐに包囲網からの脱出を選択した。ちょうど、良くも悪くも「投網陣形の前方に」包囲されてない場所があった。
 カストロプ公は、しかし「投網陣形」その物は維持し続けた。そのまま包囲の外に出ようとした時、自分の旗艦周辺はそのまま最後尾に成ってしまい、そこでキルヒアイスは敵軍の間に割って入り、分断してしまう。カストロプ公が、その「投網陣形」に固執する事を読んだ上での戦略としては、割と、良い選択では無かろうか。
 後は劇中通り、兵の指揮は下がっていたし?殆ど旗艦を人質に取られた様な状況では、動くに動けず、そのまま殆ど無血で、カストロプ公は自軍の兵士に殺されて終わった。もちろん、キルヒアイス側が5千程度の戦力で無ければ、その流れも産まなかったかもしれない。その辺は、その前にあったイゼルローン陥落にも、通じる。運が良かっただけかもしれない、しかしそこには、或いは何かの必然は有る。

的な、そう言う話を重視して描こうとすれば、相応のセリフやシーンを追加するべきだったかもしれないが、カストロプ公の愚かさとキルヒアイスの人となりと才覚、それが描ければ、この回の目的は十二分に果たせていると思うと、その辺は蛇足かも、しれない。


一応、そんな感じで。今の所、分析?するに問題は薄いのだけど、これを監督は意図的にやっているのか?に関しては、イゼルローンの回より前には、ちょっと疑問は有る。方法論の一つだ、現場がどう描こうと、その全ての責任は自分に有る、で突っ切る。でも、”それ”がいわゆる「ハリウッドシステム」だったら。”それ”は相変わらず、或いは王の権威へと向かうのだ。

「ストリード」それは貼ってある様だ、とは思うのだけど。
カストロプ公みたいな感じで、現場の損害を恐れず依存してるだけ?の可能性も無いとは。

監督の意図とは、果たして。

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