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アメダスデータに見るフェーン現象②⤴(2020.6.5)

2020-06-10 00:14:34 | 日記

本日(6月9日)の北日本は、所により30℃を超える暑さとなりました💦

夏が来たって感じですが、梅雨もまだこれから・・・、まだまだ暑さも序の口といったところでしょうか

さて、前回のブログでは、フェーン現象の概要と青森県での事例をご紹介しましたが、今回は同日の山形県の事例をご紹介したいと思います。(図は全て気象庁ホームページより)

まず、風の状況を見てみると、山形県内では、日本海からの西風が吹いているところが多くなっています。

次に気温を見てみると、日本海側で低く、内陸部で高くなっています。

それでは、今回は日本海側(庄内地方といいます)の鶴岡と内陸部にある県庁所在地の山形の気温の違いについて、検証してみたいと思います。

6月5日12時の鶴岡の気温は21.5℃、一方の山形の気温は30.1℃で、8.6℃もの差があります。

鶴岡と山形の間には標高1,500mを超える月山や湯殿山などの山々が連なっています。

仮に、西風に乗って空気塊が1,500mの山を越えると仮定した場合、風上側の空気塊には水蒸気が含まれており、凝結熱が発生するので、

21.5℃-(0.6℃/100m×1,500m)=21.5℃-9℃=12.5℃となり、頂上付近では12.5℃になります。

次にこの空気塊が山形の方へ吹き降りる場合、風下側は凝結熱の影響を受けないと仮定すると、

12.5℃+(1.0℃/100m×1,500m)=12.5℃+15℃=27.5℃となります。

しかしながら、実測値は30.1℃ですので、2.6℃の差があります。なぜでしょう?

一因として考えられるのは、日照(日射)の影響です。

この日の午前中、鶴岡では日照がほとんどありませんでしたが、一方の山形はよく晴れていましたので、山形では日射による加熱効果で気温がさらに上昇したのではないかと思われます。

ところで、山形市は、過去に40℃を超える最高気温を記録したことがあるなど、東北地方の中でも暑い所として有名です。(山形市の最高気温の記録は国内歴代6位タイとなる40.8℃)

その要因は、山形市の置かれている地形にあります

山形市は周囲を高い山々に囲まれた盆地に位置しており、前述のように日本海側から風がふく場合のほか、太平洋側から風が吹く際にもフェーン現象が発生します。

つまり、どの風向きの場合にも暑くなりやすいと言えます。

特に、日本海を台風が北上する際には、日本の南の海上から暖かく湿った空気が山を越えて流れ込んでくるため、フェーン現象も相まって猛烈な暑さになることが多いです

(このような時は、日本海側の北陸地方や新潟、山形県庄内地方でもフェーン現象により猛烈な暑さになります)

さて、明日(6月10日)は、北日本の上空にこの時期としてはかなり暖かい空気が流入してくるため、予想最高気温は、山形と福島で35℃など、東北地方では今年一番の暑さとなるところもありそうです

くれぐれも熱中症にならないようお気を付けください

 



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