|
【あらすじ】
モスクワ郊外の小さな村に住むこの物語の主人公、セラフィマは、母のエカチェリーナと狩をしながら生計を立てていた。
ある日、狩から戻った2人は、ドイツ軍が村を襲撃し、男性たちが次々に殺害される光景を目にする。
女性たちは民家の中で襲われ、幼い少女もドイツ兵に襲われた後、殺害される。
ドイツ兵を発砲しようとし失敗に終わった母エカチェリーナも殺害され、兵士に襲われそうになる寸前で、赤軍兵士の隊長イリーナに助けられたセラフィマは、イリーナに「戦うか」「死にたいか」の二者択一を迫られる。
セラフィマは、母を殺害したドイツ兵と、母の遺体を焼いたイリーナに復讐するため、狙撃兵になる決意をする。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
難しい内容が多く、理解するのに時間がかかり、記憶に残ってないものあり。
また、もっと早くに読んでいたら違った感想を持てたかも知れないのですが、このご時勢と言うこともあり、ドイツ対ソ連というより、ソ連対ウクライナと重ねてしまうことが多かったです。
子供を守るため。女性を守るため。復讐のためと、女性たちが狙撃兵として敵と戦う理由はさまざま。しかし、ひとたび正気を失えば、人間ではなくなり、化物となってしまう。
中でも終盤。セラフィマが信じていた人が魔物に変わるシーンが一番しんどい。
被害国も加害国も、国のトップに国民が利用されてるだけで、戦争に正義なんてない。
早い話、戦争って怖いと思った。