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【あらすじ】
物語は北海道東部。
親の顔を知らず、自分の年齢もわからない。
養父に育てられ、養父が付けた名前は熊爪。
人との関わりを嫌う熊爪は、人里から離れた山奥で、仕留めた鹿や熊を裁き、馴染みの問屋で売り得たお金で、米やタバコ。銃弾を買う生活を送っている。
ある日、瀕死の重傷を負った男。太一を発見し、面倒だと思いながらも救出。怪我の手当てをします。
阿寒から穴持たずと言われる熊を追い、逆襲にあったことを太一から聞いた熊爪は、穴持たずの熊を退治しようとしますが、、、。
【感 想】
面白かった〜
さすが、直木賞受賞作品だと思いました
熊文学と言うので、熊を仕留めるマタギの物語なのかと思いましたが、少し違う気がしました。
ただ、内容はとても壮絶で、時折目を背けたくなるような描写が出てきて、クマの生態を熟知している人ではないと描けないストーリーだと思いました。
物語のタイトル「ともぐい」が、最初の「ともぐい」と、どのように繋がるのか全くと言って良いほど想像がつきませんでしたが、最終章で「ともぐい」の本当の意味を知ることになり、とても切ない気持ちになります。