甘いジュースや菓子などに含まれる果糖を過剰に含む餌を食べているマウスに魚油を与える実験を行ったところ、夜行性のマウスが活動を始める時間帯に摂取した方が、血液と肝臓に含まれる中性脂肪が低くなることが分かった。人間だと、夕食より朝食の方が効果を期待できることになる。産業技術総合研究所とマルハニチロが6日までに発表した。
イワシやサンマ、サバなどの魚油には、脂質代謝を改善するドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)が含まれる。研究チームは、糖分や脂質などの代謝が体内時計で制御されていることから、魚油の効果も摂取時間帯によって変わる可能性を検討した。
果糖が多い餌に魚油を4%分混ぜ、活動開始時間帯を中心に与えた集団と、活動終了時間帯を中心に与えた集団について、2週間後に血液と肝臓を調べて比較した。1日当たりの魚油摂取量に差はなかったが、DHAやEPAの血中濃度は活動開始時間帯に摂取した集団の方が高く、血液と肝臓の中性脂肪が明確に減っていた。
研究チームは今後、中性脂肪が減る効果が朝夕で変わる詳細な仕組みの解明と人での実証に取り組む方針。今回の実験の詳細は12日から名古屋大で開かれる日本時間生物学会に報告される。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161106-00000041-jij-sctch
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます