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PSYLOCKEのとった行動はちょっと腑に落ちない、Uncanny X-MEN


最近SPIDER-MAN関連記事が多いので、今月到着分はUncanny X-MEN (“UX”)から読み始めることにした。UX 14号、15号についてレビュー。筋書をCullen Bunn、画をGreg Landが担当。添付画像は15号の表紙を採用。

まずは、粗筋から。謎の企業Someday Corpの裏で糸を引くExodus。精神的に操っている部下のミュータントを彼は派遣し、反ミュータントデモ参加者に危害を加えようと企む。それを止めようとするX-MENとMAGNETO。15号ではMAGNETOの秘密主義とかつての敵と手を組む姿勢に納得できないPSYLOCKEがX-MENを脱退。単独でミュータントへの脅威に立ち向かう。

気に入ったシーンや台詞等を紹介。効果的な台詞が沢山あるな。PSYLOCKEとMonetの違いが顕著に表れたシーン。前者は囚われのミュータントから情報を仕入れるのに慎重だったのにたいし、後者は囚人を殺すことも厭わない。そんなMonetの一言。”I don’t mind being a bull in a china shop.”陶器店で暴れまくる牛のイメージね。

目的のために、自由意思を奪いミュータント達を操るExodusに対するMAGNETOの言葉。”Free will is on my side. Conviction versus conscription.(確信に基づいて行動しているX-MENに対し、強制的に戦わされているExodusのミュータント達といったところか。Conscriptionは徴兵制。)”

UX 14号の最後のページがわからんな。このカプセルに入っている奴は誰だ。XORNが”Failure?”と聞いているのに対しMAGNETOは”A fail-safe.”と答えている。失敗した時の備えだと言っているわけだが。

15号でPSYLOCKEがX-MENの存在理由を表している言葉が好き。”We (= X-MEN) were the antibodies that held hate and violence back.” 嫌悪と暴力を抑える抗生物質だった。過去形なのも重要。現在のX-MENがバラバラでかつての存在理由が存続していないと彼女が思っているから。

もう一つPSYLOCKEの台詞。これはMAGNETOの依頼で活動しているMystiqueに対する言葉。”The only thing you can be trusted is that you can’t be trusted.”唯一Mystiqueの中で信用できる事実は、Mystiqueが信用できないって点のみ。日本語にするとくどいけど、英語の台詞ではこういう表現がよく使われる。

UX 15号は、消化試合。気が抜けているな。

最後にPSYLOCKEがMystiqueに行った行動はちょっと腑に落ちない点を書いておく。Mystiqueは外観を変える能力を持つ。しかし、それと引き換えに性格も常に変わっていて、それが彼女を狂気に導いている。その性格の移ろいを治癒してしまった。腑に落ちないのは、これがMystiqueの依頼に基づくものではないから。こんなことをヒーローはしちゃいけない。そんな権利は誰にもない。
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