Michelinie、McFalane時代のThe Amazing SPIDER-MAN (“ASM”)で、未読のものはまだあるのだが、次の時代の3冊を旅行で買ったのでレビュー。ASM 341号~343号について。
筋書をDavid Michelinie、画をEric Larsen、インクをRandy Embelinがそれぞれ担当している。Larsenをそれ程評価していなかったが、結構良いな。1990年代らしい。彼の描くMary Janeが特に良い。但し、Embelinのインクがもう一歩かな。
粗筋から。SPIDER-MANは自らの意思で、蜘蛛の力を取り除いた。手伝ったのはDr. Turnerなる人物。しかし、この機械は彼の力を束の間奪っただけだった。彼が無力の間にDr. Turnerは、SPIDER-MANに刺客を送る。最初はTarantula、そしてScorpionだ。
Black CatがFlash Thompsonと付き合っている。目的が最後にFlashを振って、彼にダメージを与え、Black Catを振ってMary Jane (“MJ”)と結婚したPeterに復讐するというもの。面唐ュさいな。精神的に不安定な彼女らしいか。342号でもう少し彼女の本音が聞ける。Flashが見かけと違って良いところがあるとわかった彼女は、Peterへの復讐自体に躊躇し始めていることが読み取れる。そんな言葉より、彼女がSPIDER-MANの危機を救ってくれているのは明白で、まだ、彼女はSPIDER-MANに未練たっぷりなんだね。ASM343号では、一緒に休憩すると誘ってさえいる。”catnap”って単語を使っている。英語の言葉遊びは楽しい。
言葉遊びで言えば、FlashのBlack Catに因んだ冗談も微笑ましいかな。アイスキャンディーを買ってきて、”Sorry no mouse flavor.”(ネズミ味はなかった。)
力を失ったSPIDER-MANが人質をとって立てこもるTarantulaの元へ向かうシーンは良いな。342号でもPeterの本質が伺われる台詞がある。(ちょっと長い。)”前略。Just because I (= Peter) gave up my spider power that doesn’t make it easier to turn my back when people need help.” これはPeterがどうしてSPIDER-MANになったのかということと深く関わっている台詞。泥棒を捕まえられるのに見過ごし、その泥棒がBen伯父さんを殺してしまった。この事実があるから、Peterに力があろうがなかろうが、他人が困っていることを見過ごすことができない。
そして、今回の黒幕Dr. Turner(Turnは変化するだよね。ここも言葉遊び。)の真の姿Chameleonは、そんなSPIDER-MANの本質を見抜いているのが面白い。
相手が力を失ったことをわかっているTarantulaが、SPIDER-MANに苦戦する様は気持ちが良い。
Scorpionが今回の事件の黒幕がDr. Turnerだとばらしてしまう。いかにもScorpionらしい間抜けさだ。その前にSPIDER-MANをおびき寄せるの方法が新聞社の編集長J Jonah Jamesonを誘拐することってのも、お粗末だよな。彼の動機は理解できるが。(そもそもScorpion誕生にはJamesonが絡んでいる。)
ちょっとした発見なのだが、Scorpionの尻尾は背中から生えている。
Black Catが力を失っているSPIDER-MANを助けて、敵をやっつけに行くときのMJの台詞。”Blast you, Felicia. And thank you.” このシーンの前からMJは相当Black Catに嫉妬している。また、それをBlack Catは知っている節がある。この台詞の前半部分は、「地獄に落ちろ」とかそんな意味だけど、彼を助けてくれていることに対しては感謝している複雑な彼女の気持ちを表している。
新たなMay伯母さんの彼の出現で、また、”Face it, Tiger. You hit the jackpot.”というMJの名台詞が使われているのも好き。今回はMay伯母さんに対してこの言葉がかけられているので、”tigress”に変っているけどね。
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