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2ヶ月ぐらい前に書いたGreen Goblin長編の記事に続き1968年に発表されたAmazing SPIDER-MAN Annual 5号について。前回の作品と同じTPB(単行本)に収録されたものの内、未読だったものを今回レビュー。(前回のレビューは下記リンク参照。)
http://green.ap.teacup.com/amecomitoramen/1197.html
筋書きをStan Lee、画をLarry Lieberがそれぞれ担当。添付画像は John Romita Sr. (“JR”)によるもの。LieberはStanの弟。光文社版のSPIDER-MANだと思うけどStanの元の名前はStanly Martin Lieberって書いてあった気がする。 LieberはSPIDER-MANの新聞漫画を長く描いてた人でもあるな。
今回も手短に粗筋を紹介。Peter Parkerが古いカバンを整理していた際、偶然発見した昔の新聞記事。そこにはPeter の父親と母親が米国を裏切ったスパイであることが書かれていた。真相を調べるべくアルジェリアのカスバへと単身潜入するSPIDER-MAN 。そこで出会ったのは意外な悪人。
いつものように、気に入ったシーン、台詞等を紹介する。表紙以外にもJRと思われる画が描かれているページがあった。上述の新聞記事を発見した時のPeterは絶対JRの画だ。スタッフ紹介欄にはConsultantと書いてるが、結局画も描いてるのかな。
話の作り方が面白いなと思ったのは、当時のCAPTAIN AMERICAと同じでいきなりアクションシーンから始まるんだよね。そして、過去に戻って、ここまでの経緯を説明し、そして、その次にアクションの続きという構成。
今回の悪の黒幕Red Skullの台詞がいかにも彼らしいので紹介する。”I’ll effortlessly destroy you without necessity of sullying my hands!”悪は必ず自分の手を汚さない。この台詞の後、大男が登場する。
Annualはページ数が多いので、大男の後は、車に仕鰍ッものを施した科学者も出てくる。こいつが、父親、母親の真相をSPIDER-MANに話してくれる。
そして、物語の最後のSkullとの戦いと繋がるわけだが、そこで、またしてもSkull節炸裂。とことん自分の手を汚さない。仕鰍ッものの甲冑や、椅子が出てくる。この二つの仕鰍ッはよく映画にも出てくるね。
決戦の後に、Peterの両親が米国のために働く二重スパイってことがわかる証拠(Skullの組織の会員証の中にアメリカ政府の人間である身分証明書)が出てくるのだが、説得力が弱いな。これで両親の汚名返上となるかな。
何かスパイ活動というとアフリカ大陸がよく出てくるのが楽しい。地図で見るとカスバってすぐそこがスペインなんだよね。日本からは遠い印象だけど、アメリカからだったら意外と近いのかもしれない。