

九月も半ばとなったが、残暑はまだ厳しい・・・・
会場の都合で我クラブの「絵画展」が今年は一月早い開催となり、
9月3日の搬入から9月10日の搬出で終わった。
丁度台風9号にあたり前半は観覧者も少なかったが、後半は次々と来客
見る見る芳名録の空白覧を埋めていった。
【吾の絵に腕組て起つ男あり・久しくその夜思いていたり】






9月になって 秋の季節の計画をたてた。あまり

挫折すること間違いないので、三つにした。
一つは、週1冊本を読むこと。

東野圭吾の「手紙」 単行本 ¥1600 peji 357p である。
前々から読んでみたいと思っていた今を流行の作家である。
両親を亡くした若者、兄弟<剛志と直貴>二人だけの生活苦の中・・・
兄は弟を大学へ進学させたいが為、強盗へ入り見られてしまった為
殺人を犯してしまう・・・!

回りから「強盗殺人犯の弟」というレッテルを
貼られてしまった心理の交じり合った不遇な人生の始まり・・・!
進学、恋人、就職、結婚 ことごとく「殺人犯の弟」のレッテルが
たちはだかる。




生まれてきた子供にまで、「殺人者の姪っ子」 とレッテルが付く。
犯罪加害者の獄中との兄弟の手紙のやりとり・・・
加害者の家族に及ぼす悲しい差別の現実を兄は気づかない!
監獄の中から月に一度手紙を書くことが許される中、弟<直貴>とのやり取りが
唯一の生きがいとなっている兄<剛志>に ついに・・・・?
絶縁状・・・・・
弟<直貴>から兄<剛志>への絶縁状の手紙には、泣かされた・・・
<ここら辺は一気に読んだので感情輸入あり・・・>

送る最後の手紙です・・・・・貴女からの書簡は一切受け取りを拒否いたします。
ですからもう手紙はかかなくて結構です。・・・・
理由は家族を守る為でしょうか!私は今まで強盗殺人犯の弟というレッテルを背負って
生きてきました。・・・・・・・・・・云々
私がこの弟直貴であれば、どうしただろうか?
自分の学費を盗みに入った兄だ・・・?
家族を守る為に絶縁状を兄に書いただろうか?
犯罪加害者の家族はみんなこんな心情で出過ごしているのだろうか?
【小説の中にどっぷり身をおけば胸を突き刺す直貴の視線】
大きな問題を提起し私は考えさせられた・




