認知症のグループホームに勤務していると、カルテの病名にはアルツハイマーと診断されているのですが、その中で、前頭側頭型認知症(ピック病)の症状の方が何人かいらっしゃいます。
アルツハイマーは脳の後頭部、頭頂部の萎縮が見られるようですが、ピック病は前頭部と側頭部の萎縮が原因のようです。
前頭側頭型認知症(ピック病)は、感情や思考などの精神作用を支配する前頭葉が萎縮するため感情の抑制がなくなり犯罪や反社会的な行為を行ってしまうようです。
感情の抑制ができない…
利用者の方をみていると、ついつい人のものや、公共の物を盗ってしまう。抑制できない。人から見たら泥棒だと思われてしまう。とても誤解されることが多いので、怒られたり、避難されたりします。
また、清潔、不潔が分からないので、汚物を平気でさわったり、ゴミ箱から汚染したパットを持ち出したり…
また、徘徊も多く、執着も激しく、自分の洗濯物などを見つけると気になって乾くまで言い続けたりします。同じパターンの言葉を何度も繰り返します。
自分のものの記憶はしっかり覚えていたりするので、認知症だとは最初はわからないようです。
人格、性格が極端に変わってしまって、家族の方が、お母さんが人のものを盗むなんて…と悩む方が多いようです。
グループホームにいらっしゃる方は周りの人の理解があるので安定した暮らしが出来るかとおもいます。
しかし、若年性もあり、ニュースなどで、社会的な地位にある人や、周りの人たちにもあんな温厚でいい人と言われる人が万引きや、痴漢なので、職場に居れなかったりするのかもしれません。最初のうちは病気だと気付かれない場合が多いようです。
衝動が止められないので、誤解される病気です。理解されるまで周りの人たちが振り回されたりします。
前頭葉…脳のなかで最も高級(人間らしい)な部分とされています。
…この病気、スピリチュアル的に観てみると人間らしい部分…世の中の常識や理性が外れているので、赤ちゃんのような何とも言えない愛らしさと愛しさがあります。
赤ちゃんって、世の中の常識を持って生まれてませんよね。
本当の自分で生きられる彼女たちは一番幸せなのかもしれないなぁと思った今日でした^_^