あおいほしのミュージックライフ

ミュージシャンあおいほし(青井保志)の音楽活動や楽器や音楽観をつれづれなるままに書いています。

エレキギターのネック折れ修理(接着編)

2018-10-31 05:01:16 | 楽器

 先日衝動買いした可愛そうなネック折れエレキギターを再生してあげようと修理に取り掛かりました。
 
●スカーフジョイントについて
 このギターのネック折れは、スカーフジョイントと呼ばれる部分から折れています。
スカーフジョイントと言うのは、安いギターに見られるネックの製造方法で、ネックヘッドとネック本体を別々の工程で作り、後でそれを接着して1本のネックに仕上げる製造方法です。1本の木を削ってネックを作るより、木材を節約できますし、製造工程が簡単なので、最近の安いギターはこの方法で作られたネックが多いです。しかし2つのネック部品(ヘッド部とネックう本体部)を接着して1本のネックにするわけですから、ちゃんと接着していないと衝撃に弱く、ギターが倒れたりすると折れやすいという事になります。ただ、折れた際にはスカーフジョイントの接着面に沿って折れますので、折れ面が奇麗という一面もあります。
  
  
・・・という折れの性質を考えながら、また、ネックの中心にはトラストロッドが通っているという事を考えながら、接着に取り掛かりました。

 


  
まず、接着すべき折れたスカーフジョイント内部に接着剤を塗ってあげなければいけませんので、1mm~2mmの割れの部分に塗布するため、カッターの刃先にゼリー状の瞬間接着剤を付けて内部へ塗り込みます。


  
 全体的に接着剤が塗られたところで、圧着します。
まずは手で圧着しながら、準備をしていたクランプでティッシュペーパーを当て布代わりにして強力に圧着します。こうして1日放っておきます。

 


  
 翌日、クランプを外すと、目出たく?ちゃんとネックがくっついていました。

 


  
  
ネックがくっついたところで、次は接着面の清掃と塗装と塗装面仕上げですが、それはまた次の記事で。


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