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日本歴史紀行

歴史めぐり 街物語 6 ‐ 8 静岡県 菊川市 8






東海道本線 沢水加(さばか)川レンガ橋梁
静岡県菊川市吉沢



多くの方がご存知でしょうが、日本最初に開業した鉄道路線は、東京新橋〜横浜間の東海道本線です。


それに先だち幕末の1854年、嘉永七年にペリーが二度目に来航した際に、徳川将軍家に献上された鉄道模型の機関車が横浜で披露され、敷かれたレールの上を蒸気を吐きながら走る機関車の姿に、参列した多くの幕臣が驚きの眼を輝かせました。


やがて日本の政権は徳川将軍家の江戸幕府から明治新政府へと移り、新政府は世界中から多くの人と技術を導入して世界へ追いつくべく奔走しました。


これが文明開化への動きです。


東京新橋〜横浜間で明治5年に部分開業した東海道本線はその後、着々と路線が西へ敷かれて行き、旧東海道の終着の京都をさらに越えて神戸市まで計画されました。


鉄道路線、東海道本線は旧東海道、あるいは現在の国道1号を並走する目処をつけてレールが敷設されましたが、中には黙々と蒸気を吐き続けて走るという得体の知れない鉄の馬を快く思わない住民らの根強い反対もあり、レールの敷かれた東海道本線は旧東海道、国道1号から大きく逸れた場所もありました。
 

静岡県菊川市(旧菊川町)は明治時代以降、普及し始めた茶によって栽培する茶農家が増え、機関車が走る路線が敷かれると噴煙の被害が予想されることから多くの農家、住民が反対したこともあり国道から大きく逸れてレールが敷かれました。


迂回ルートでの敷設やトンネル工事など、様々な困難を克服して東海道本線は開業を控えます。


東海道本線 東京〜神戸間全線 開業間近の1888年、明治21年10月、静岡県菊川市の菊川駅(旧堀之内駅)と島田市金谷の金谷駅間にある菊川水系の河川〜沢水加(さばか)川にレンガ造りの橋梁が完成しました。




沢水加川レンガ橋梁〜(県道側から)




レンガ橋梁を渡るJR東海の普通電車




レンガ橋梁を渡る貨物列車





レンガ橋梁(接写)





レンガ橋梁〜(北側から)






沢水加川とレンガ橋梁(接写)








隣接する橋詰川橋梁





橋梁内部





レンガの色が違いますが、東海道本線複線化の際に増設されたために違うものと思われます。


日本の鉄道開業は、開始から150年を迎え、東海道本線全線開通からは、この秋に2023年に136周年を迎えます。


そして現在
戦中、災害時を除いてほぼ毎日、135年前に造られたレンガ橋梁の線路の上を列車が走っています。


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