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日本歴史紀行

北の覇者 松前藩物語 4 蝦夷島 百年戦争勃発 1


鑁阿寺 足利将軍家菩提寺
栃木県足利市家富町



下の者が頂(いただき)の地位の者を喰らう下剋上の世界となる戦国時代。

この混乱の時代の到来は、室町幕府3代将軍〜足利義満の死により息吹を上げ、義満の子、6代将軍〜足利義教が将軍となると、彼のもたらした恐怖政治は各国、守護大名すら安定した立場にないことを宣言した様なもので、彼の陣に参陣した守護が誅殺されたことから現実味を帯びることとなります。

その恐怖の代償は彼自身が播磨、備前、美作の守護大名〜赤松満祐に暗殺されるという結末でした。

将軍家すら守護大名に殺される時代は
室町時代の後期に差し掛かると、地方の王たる立場にあった守護ですら、飼っていた武将に地位を脅かされる殺伐とした世の中に変貌します。


その最たる例が美濃国(現在の岐阜県)で起きた斎藤道三の下剋上でしょう。
 

後に明智光秀の主君で、織田信長の義父となる斎藤道三は、僧籍の身から還俗して油売りの行商として生計を立て、やがて美濃国守護、土岐政房に仕える武士の目に留まり、寵臣、長井長弘に仕え、さらに長井を殺害して長井家を乗っ取り〜土岐家の御家騒動にも乗じて守護家の土岐家すらも乗っ取るという離れ技をやってのけました。


この疑心暗鬼の時代背景はやがて北にも及ぶこととなり、蝦夷地に大乱の風を呼び寄せることとなります。


主家である若狭国を出奔した武田信広は、混乱の元凶となる足利将軍家を輩出した足利庄のある下野国を経て陸奥の地へと向かいます。


5に続きます。








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