トラの日記 

埼玉県在住のトラの日記。気になったもの何でも書きます。ご意見ご感想お待ちしてます。

春の院展に行ってきました。

2009年04月10日 22時42分37秒 | 日記
本日、数年ぶりに春の院展を見に行ってきました。とはいっても東京の日本橋三越で行われる院展に行くのは初めてで、今までは地方のものをお金を払って見ていました。入場料無料ということは知っていたのでいったいどのような形で展示が行われているのだろうと思っていましたら全国の和菓子を集めた催事のがやがやしているすぐ脇に画が飾ってある。こんなガヤガヤの中で絵を見るのかなぁと思ってましたらしっかりとした仕切りが出てきて一安心でありました。
久々にたくさんの絵を見たのでほんとに疲れた。全体の1/3程見た時点で集中力が切れてまいりました。そうなってくると目の前のすばらしい絵もただの風景と化してしまいます。絵そのものと題名の意味を考え自分の記憶の中にある風景や感情を思い起こして同時に見るというのが楽しいのに・・・。そうこうしていると自分のすぐ脇をなにやら偉い日本画の先生らしきおじいさんがブツブツ言いながらお供を連れて通り過ぎました。「どの絵も線が弱すぎる。やさしい絵ばっかりだ。」と・・・。そうなると集中力が切れた私にはそのよく絵がわかっているであろうおじいさんの言葉が完全に頭についてしまい、たしかにそうかも、など考えながら見ることになりました。まぁ素人なんてそんなもんです。そういえばこの間の大琳派展の絵はゴツイ線で描かれていたななんて思い出しながら。
さて、たくさんたくさんの絵の中で気に入ったものが2点ありました。ひとつは夏を題材にした古い家屋の前にカラスが一羽たたずんでいる絵(作者さんの名前ぐらいメモればよかった)と確か「羽化」という題名の闇をバックにしたチョウチョのドレスを着た少女の絵です。カラスの絵のほうは自分の中にある夏のイメージをグイッと引き出してくれたもの。ただおじいさんのぶつぶつを聞いた後なので、あのカラスをもっとハッキリとした線で描いてくれていればなぁなどと素人考えをめぐらせていました。少女の絵は何より一番迫力があったから。絵の中の少女がとっても美人さんだったのは言うまでもなかったのですが、その表情がなにやら不安やハニカミを秘めつつも女になったという自信に満ちた感じだったのがとってもよかった。絵の美しさと迫力と題名がぴったりと一致した絵でありました。2点とも絵葉書がなかったのが残念。また以前みたいに美術館めぐりがしたいなぁ。

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