被災者の耐へたる話余寒なほ
季語 予感 暦の上では寒が明けて、春を迎えてはいるものの、まだ残る寒さがあるという意味。立秋後の暑さを残暑と呼ぶのに対応している。「冴え返る」「春寒」とほぼ同様の内容であるが、「ヨカン」という漢語の読みの硬質な響き、また「寒さが余る」という抽象的な表現であることなどから、おのずから微妙な違いがある。「余る」の一字には、この時節の、人の心の内側へ向けた視線が働いているようにも感じる。歳時記抜粋。
掲句 トルコ地震のニュースから
例句 地震(ない)あとの余寒や探しものばかり 坂本謙二